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今、注目の人材紹介会社

リクルートエージェント

新コーナーの「今、注目の人材紹介会社!!」の第一弾で取り上げさせていただきますのは、人材紹介業界のリーディングカンパニー、株式会社リクルートエージェント様です。
今回は、直々に代表取締役社長の村井 満様と人材開発部長の船本 潔様にインタビューさせていただきました。
業界最大手であるが故、他社には真似できないパワーやサービスメニューをお持ちですが、一方で背負われていらっしゃる社会的使命・責任の重さ・悩みも同居されています。
益々高まるお客様(転職・就職希望の方々と求人企業)のご期待に襟を正されながらも、 それを励みにして前向きに顧客満足向上活動に継続的に取り組まれていらっしゃいます。その明るくオープンで真摯な姿勢・社風が、お二人との会話から伝わってきました。
是非、ご一読ください。

インタビュー

写真:右・代表取締役 村井満氏 左・人材開発部長・船本潔氏

代表取締役社長 村井 満氏(写真右)
人材開発部長  船本 潔氏(写真左)

この業界の現状をどのように把握され、また、今後をどのように予測されているか?

  1. 市場動向と業界全体の現状課題
    日本の労働人口が減少していく、または正社員人口が減っていくといった話がありますが、転職エージェントに対する期待はむしろ高まっていると感じています。
    ネットや紙媒体を中心とした「公募」から、第三者的なプロに相談しながら転職活動を進めるスタイルへの移行が進んでいる、というのがその要因。
    個人の価値観が多様化し、ネットの進化で求人情報が大量に流通する中で、第三者としての「転職のプロの視点」の必要性は、益々高まっていくのではないでしょうか。 一方、転職エージェントの存在そのものがまだ知られていなかったり、誤認されていたりもします。適切な認知を築いていくこと。今、業界全体として取り組まなければならない課題と認識しています。
  2. 今後の成長性、人材紹介業はどの程度の広がりを見せるか?
    例えば、新卒、ローカル市場なども含めて、3年後・5年後にどのような市場規模になっているか? 転職エージェントの市場規模は、780億円と言われています(2005年度。矢野経済研究所調べ)。ここ2〜3年だと、年率113%程度の伸びで推移しており、現在の景況感が急に失速しない限り、この成長性は維持できるのではないか、と思っています。 そして、先ほどもお話したように、まだまだ私たちの存在が認知されていないこともありますので、既存マーケットはもちろん、大都市圏以外の地域や、新卒マーケットなど、成長の余地は十分にあると思っています。

その中で、現在、御社で特に注力されていらっしゃる分野は?なぜその分野か?

法人・個人両顧客からの期待が大きいので、あらゆる期待に応えるべく、注力し続ける方向性なのですが…強いてあげれば、第二新卒ゾーンや、事務アシスタント職といった、最近取り組み始めた新しいマーケットには力を入れています。それと、昨年・今年とで10拠点を新たに開設しました。地方・大都市近郊とスタイルは様々ですが、顧客の期待のあるところに、私たちから出て行こう、という意味において「エリア」も重要な注力分野です。

現在、御社の中での重要課題は何か? また、その課題にどのように取り組まれていらっしゃるか?

  1. 対法人顧客課題
  2. 対個人顧客課題
    お客様との接点強化ですね。私たちは、法人・個人両顧客の間に、人を介在させて双方を支援していくサービスです。お客様からの要望に応えていくためには、お客様との接点を強化しなければなりません。そのために必要なのは、 双方の間に介在する「人」を増やし、お客様との設置面を拡げていくこと。 ここ3年で、当社は随分と多くの仲間を迎えました。新たな仲間それぞれが、お客様に向き合うことで、様々な要望に応えていけるのだと思っています。
  3. 社内の課題
    一方、多くの仲間を迎えることで、様々な価値観が社内に芽生えました。現在、従業員数は、1146名。古くからいる人、新しく加わった人。20代前半の人から、60代の人。もちろん、前職経歴もまちまちです。この多様性から得られるメリットは計り知れないと思いますが、一方で会社が向かうベクトルを共有する上での難しさもあるような気がしています。リクルートエージェントらしさは何かをもう一度考え、昨年、「エージェントバリュー」といった行動指針的なものを制定しました。様々な価値観を認めつつも、エージェントとして必要なマインドや行動のベースは、そろえていきたいと考えています。

リクルートグループ内での御社の位置づけは、現在、そして今後どうなっていくのでしょうか? グループとしてシナジー効果は十分に発揮されていますか?

冒頭の話にもありますように、今、転職市場は媒体による公募から、エージェントを活用した転職に、そのスタイルを移行させつつあると考えます。ただし、どちらか一方がなくなるといった話ではない。最終的に転職先を選ぶ、もしくは応募者の採用を決めるのは、お客様自身です。そこに至るまでに、メディアだけで完結する人もいれば、第三者に相談しながら進めたい人もいる。結果を得るためのプロセスが多様化することは、世の中にとって望ましいことであり、そういう意味でリクルートグループの中ではシナジー効果が生まれていると思っています。
それと、これまでずっと情報誌を中心とした公募スタイルで事業運営してきたリクルートにとっては、エージェントはある意味先駆的な存在です。顧客とダイレクトに対話する事業モデルを「リアルモデル」などと言ったりすることがありますが、私たちはずっと「リアルモデル」で事業を運営してきた。そういう意味で、私たちがリクルートグループの先鞭をつけていければいいと思っています。

No.1企業として果たしたい役割、御社にしかできない事はどんなことでしょうか? 村井社長の将来目標(理想でも結構です)をお伺いしたいです。

私たちエージェントに対する昨今の期待の高まりが続いていくその先には、「すべての人のそばに、当たり前のようにエージェントがいる」といった世界観があります。これまで、「エージェント」と言えば、極限られた、例えばトップアスリートだけが活用できる、特異な存在でした。そうではなくて、働いている人であれば、いつでもどこでもそのそばに「エージェント」がいて、自分を支えてくれる。「職」にまつわる領域に限定はされますが、いつの日か、そんな世の中になればいいな、と願って日々研鑽しています。
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