「厳しいアドバイスが必要な時もある」

相手の方の事を真剣に考えれば

時には、厳しいアドバイスが必要な時もあります。

以前

２０代の人材紹介コンサルタントＡさんがご相談に来られて

ざっくばらんに話をしました。

まっすぐな好青年だと思いました。

初めにご応募いただいた求人は

残念ながら一足違いで

充足してしまいました。

しかし、その後

業界内でも優良企業だと定評がある人材紹介会社から

人材紹介コンサルタントの求人をご依頼いただいたので

すぐにＡさんの事を思い出しご紹介したんです。

電話してご検討いただくようにお薦めしました。

その後、Ａさんから下記のようなメールが届きました。

武谷様

お世話になっております。

良い会社をご紹介いただき、ありがとうございます。

興味がありますので、お話をお伺いしたいと思います。

ただ、今後の業績は大丈夫なのか？

業績が悪くなったらリストラをしないのか？

など、人材紹介業界の安定性に不安があります。

このような気持ちで応募しても大丈夫でしょうか？

武谷様のアドバイスをお待ちしております。

人材紹介業界の実情から考えれば

ごもっともな不安ではあります。

ただ

Ａさんはまだ若く

自分次第で未来を切り拓ける

能力の持ち主ですから

あえて厳しい下記のようなメッセージを送りました。

Aさん

お世話になっております。

世の中を見渡してみてください。

今時、リストラはどんな大企業でもやっています。

ソニーやパナソニック、ＪＡＬ、東京電力、メガバンクでもやりましたよね。

従って、寄らば大樹で環境に頼るのではなく、自分の実力で勝負する時代です。

Aさんが実力を身に着けて、リストラの対象者にならなければいいだけです。

もしAさんが面接で

「御社は将来リストラなどしない安定した会社ですか？」

と質問した瞬間に

「そんなに自信がない人、環境に依存する人材は必要ありません」

と言われて不合格になりますよ。

むしろ

「自分がこの会社を大きくしてやる！」　という気持ちが大切です。

「自ら機会を創り出し　機会によって自らを変えよ」　

というぐらいの気概がないと

これからの厳しい社会では生き残れません。

自信と誇りを持って、凛として生きて行きませんか？

従って、今回の企業は

「よし、自分が会社を大きくしてやる！」

という気持ちになったら応募しましょう。

会社に依存せず、自分が会社を大きくするのです。

それでは、Aさんの返事をお待ちしております。

何卒宜しくお願い致します。

以上

その翌日、Ａさんから下記のようなメールが戻って来ました。

武谷様

いつも大変お世話になっております。

この度は、ご返信ありがとうございます。

非常に武谷様のお言葉一つ一つが胸に響きました。

武谷様のおっしゃられる通りでございます。

私自身とても保守的になっている部分がありました。

中途半端な状態で受けることはしたくありません。

しっかり、しっかり考えさせて頂いて

応募意思の旨をお伝えさせて頂きたいと思います。

本当にありがとうございました。

近日中に必ず返事させて頂きます。

何卒、宜しくお願い申し上げます。

このメールをいただき

大変嬉しかったですし

「やっぱり、初対面での印象通りで素晴らしい青年だった」

と感心しました。

前述のように厳しい事を

一度しか会った事が無い人間に言われると

いかに年長者からの忠告でも

頭に来て二度と顔も見たくない

と思っても仕方ないのですが

そこを冷静になって

「自分に考え直すべき点があります」

と素直に認められるのは立派です。

Ａさんは

必ず素晴らしいビジネスパーソンになると思います。

Ａさん、前向きなメールをいただき

ありがとうございました。

「いまから　

ここから」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　みつを

合掌。