「無駄なミーティングを減らせ！」

先日

相談にお越しいただいた

人材紹介コンサルタントＡさんが

おっしゃった。

私：「今はそんなに厳しい環境なんですか？」

Ａさん：「人材紹介の実務だけなら喜んで続けたいのですが、とにかく会議が多いんです！」

私：「どんな会議をやってるんですか？」

Ａさん：「数多くのＫＰＩ指標を決めようとしています」

私：「そんなのはシンプルに成約件数では駄目なんですか？」

Ａさん：「私もそう思うのですが、わざと複雑化しているんですよ」

私：「どうして複雑化するんですか？」

Ａさん：「多分、マネージャーの点数稼ぎです。複雑な方が格好いいと思っているんでしょう？」

私：「馬鹿げてますね。そんな暇人に付き合っている場合じゃないですよ。

　　そんなの社長に言って止めさせたらいいじゃないですか？」

Ａさん：「そんなめちゃな事はできません。そんな事をしたらマネージャーに申し訳ないです」

私：「Ａさんは優しいですね。でも、どっちがめちゃくちゃですか？

　　マネージャーなのか？　Ａさんなのか？　我慢しないで吐き出さないと病気になりますよ」

Ａさん：「はい、病気になりそうです。忙しくて派遣の人も毎晩１０時まで働いています。

　　　　私たちも残業規制をオーバーしても申請できません。申請したら評価が下がります。

　　　　また、私が何か言っても、会社の方針としてやっている事なので変わらないと思います」

私：「完全に無駄な労力ですね。重要なＫＰＩ指標なんて、大昔から変わらないでしょう？」

Ａさん：「会議だけじゃないんです。組織改変が多いのも、業績向上を阻害していると思います」

私：「まるで官僚組織ですね。

　　自分の仕事を作るために働くマネージャーが増えて

　　結果として組織や人のモチベーションが下がり業績が上がらなくなる」

Ａさん：「私も以前は異業界の大企業にいましたが、その時よりもっと重症です」

私：「新たなＫＰＩ指標を作れば、社員が動くと考えているんでしょうかね？

　　他にやる事が無いからやっているんでしょう。私にも似たような経験があります」

Ａさん：「そうですか、似たような経験が？」

私：「人材紹介業に複雑なＫＰＩや重層構造の組織は必要ありません。

　　マネージャーは小さなユニット長となって、プレイングマネージャーをやればいい。

　　その上は社長でいい。階層は少ないほど組織の活性度は保たれます。

　　課長、部長を増やすと、増やした分だけ業績に直結しない仕事ができてしまう。

　　マネージャーの人数だけ会議が増える」

Ａさん：「私も、私の仕事の邪魔をしないでほしいと思います。

　　　　もっと純粋にお客様と向き合う時間を増やしたいです」

私：「それでは、純粋にお客様と向き合える会社に転職しますか？」

Ａさん：「そんな人材紹介会社があるんですか？」

私：「たくさんあります。むしろ、貴方の会社が異常で不健全です」

Ａさん：「そうですか。それでは、他社様のお話も聞いてみたいです」

「なやみはつきないな　

生きているんだもの」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　みつを

合掌。