「未来は自分で切り拓こう」
人材紹介コンサルタントの方々から
「この先にどんな未来があるのでしょうか?」
と、よく聞かれます。
そんな事を聞かれてもわかりませんし
いい加減な事は言いたくありません。
どんな未来があるかは
先に進んでみないとわかりません。
先端まで進んだ人だけが
その先の景色を見ることができます。
従って
「この先にどんな未来があるのか?」
と聞かれても何もアドバイスできません。
「怖いなら今の場所にとどまればいい」
と言うだけです。
不確実で不安定な時代だからこそ
自分で決めて進むことが大事です。
昔、JACの社長時代に
採用した新卒社員A君に
毎日の研修振り返りミーティングで
いきなり怒った様子で
切り出されて驚きました。
A君:「未来が見えないんですよ。将来の生活設計もできません。どうしたらいんですか?」
私:「はー? A君は新卒で22歳だよね? まだ入社したばかりで研修中だよね。」
A君:「はい。」
私:「未来が見えない? 将来の計画が立たない?」
A君:「はい。」
私:「A君、他のみんなも同じ気持ちだと思うよ。」
A君:「そうかもしれませんね。」
私:「A君の年齢で未来が見えていたり、将来の生活設計ができている同僚はいないよ。
A君が本気でそんな事を考えているなら、公務員になれば良かったかもね。」
A君:「はー?」
私:「まだ仕事もしてないのに、権利主張だけするのはどうなんだろう?」
A君:「はー?」
私:「僕はね、社長だけど、貯金はゼロだよ。しかし、住宅ローンはたくさん残っているよ。
40歳になっても、先の見通しなんかないよ。
だからと言って、僕は不安でもないし幸せだよ。」
A君:「はー?」
私:「いやー、参ったね。A君のような人を採用して良かったのかな?」
A君:「はー?」
私:「面接で、必ず会社の役に立つので採用してくださいと言ってたけど、あれは本当だったの?」
20年以上前に、こんなやり取りがありました。
私は当時
まだ研修中で仕事もしていないし
1円も売っていないのに
会社が何とかしてくれると思っていた
権利主張の強い
新卒A君の言葉に驚きました。
その後
私はA君のスタンスを変えようと決めました。
そうしないと、A君が自分の力で生きていけないからです。
何度も激しい口論をして
泣かせたこともありました。
その後
A君は懸命に仕事に取り組んで
高業績を上げて年間MVPを受賞し
史上最短でマネージャーになりました。
A君が自分で未来を切り拓いてくれて
本当に良かったと思います。
元々、反骨心や負けん気が強かったので
A君の才能と努力の賜物です。
A君、いつまでも初心を忘れず
頑張ってください。
陰ながら応援しています。
「一生勉強
一生青春」 みつを
合掌。