「義理堅いAさんに叱られた」
大変義理堅い
人材紹介コンサルタントAさんの話です。
短期間で3回会食して
電話だけでも
5時間以上話しました。
そんなAさんが
いかに義理堅いかという
象徴的な出来事がありました。
複数の人材紹介会社で面接が進んでおり
どちらからも高い評価をいただいています。
その内のX社様の社長面接での事です。
私:「Aさんは遠隔地にお住まいなので
交通費を支給していただけないでしょうか?」
社長:「もちろんいいですよ。最終面接ですからね。」
という事で、気持ちよく交通費を支給していただきました。
ただ、Aさんは
他にも東京で複数社の面接があったので
私が下品な事を言ってしまいました。
私:「Aさん、どうせその日は東京で泊まりになりますし
翌日は他社の面接にも行かれたらどうですか?」
Aさん:「そんなわけには行きません。
今回の交通費はX社様に支給していただくのに
ついでに他社の面接に行くなんて、私にはできません。」
私:「ほー、そんな事を言う人には、久しぶりに会いましたよ。Aさんは義理堅い人ですね。」
Aさん:「バカだと思われるかもしれませんが、そんな事をしたらX社様に申し訳ないです。
他社様の面接には、あらためて自腹で来ます。」
私:「立派ですね。つまらない事を言って、大変申し訳ございません。
Aさんみたいな人は最近少なくなりました。心から尊敬します。
他社様の面接に行くように勧めた私が恥ずかしいです。」
Aさん:「いいえ、これは私の性分と言うか、生き方ですから。面倒な人間で済みません。」
私:「いいえ、高倉健さんみたいで格好いいですよ。私こそ下品な人間で済みません。」
Aさんは、最近珍しい義理堅い人です。
逆に私は
「自分はなんて下品な人間なんだろう」
と思いハッとさせられました。
「一事が万事」
という言葉があります。
Aさんのように
一つ一つの言動に人間性が現れます。
私よりずっと若い方ですが
Aさんから
「誠意」 というものを教えられました。
「アノネ
人間にとって一番大事なものはなにか?
そこを原点として考えてゆけば
あとは自然にわかってくるよ」 みつを
合掌。