「リファレンスチェックの意味ある?」
欧米のように
今では珍しくなくなった
「リファレンスチェック」 の意味はご存知ですよね?
知らない人は
検索すれば丁寧な説明が出てきます。
一般的には
重要な役職者・社員を採用する際に
採用企業がキャンディデート(人材)の推薦する知人(上司や同僚が多い)に
そのキャンディデートの能力や人柄をヒアリングし
選考材料の一つとするものです。
いわゆる調査会社に
身上調査を依頼する事は
法律で禁止されています。
従って
あくまでキャンディデートが推薦する人に
そのキャンディデートの能力や人柄を
聞くわけです。
「えー! そんな仲の良い人に聞いても意味があるの?」
と普通は思いますよね。
しかし、聞き方や解釈次第です。
クライアントの中にも上手・下手があって
上手なクライアントは
キャンディデートの長所だけでなく
短所も必ず聞き出します。
端的に申し上げると
長所が聞けたら
短所を聞けたのも同然なのでしょう。
「彼は穏やかで誰からも好かれる人ですよ」 と言われたら
逆に
「敵をつくってでも、やるべき仕事を完遂する強さが無い」
とも解釈できます。
「彼は大変実行力があって、やると決めたらどんな障害でも乗り越えます」 と言われたら
逆に
「あー、目的のためには手段を選ばない冷徹な人間なんだ」
とも解釈できるかもしれません。
そこから更に突っ込まれるわけです。
「彼は人柄は良いが、決断力がないと言われたことはありませんか?」 とか
「彼は実行力はあるが、多くの社員の反発を買いませんでしたか?」 とか。
しかし、この程度の情報は
狭い業界では既に多くの人が知っているのです。
それなのにあえて
「リファレンスチェック」 を行うのは
長所と短所を再確認した上で
デリケートな問題を回避して
リスクの少ない採用をしたいからです。
一方で
「リファレンスチェック」 は
噂の一人歩きを招く可能性があるので要注意です。
「私は、Aさんのリファレンスチェックをとられたけど
あまり悪くも言えないから、当たり障りの無いことを話した」
なんて事を誰かに話すと
あっという間に噂が広がる可能性もあります。
「リファレンスチェック」の怖い部分は
少数の人の主観を選考材料にされることですが
その主観が噂で広がり
キャンディデートが大きなダメージを
受ける可能性もあるのです。
個人情報保護法はありながら
それを合法的に超える噂話。
なかなか怖いです。
そして誰でも
仕事において調子の良い時も悪い時もありますよね。
その時々のプライベートな事情も影響しますよね。
本来は、他人に聞くより本人に聞くのが本筋です。
そのための面接ですからね。
面接において
「貴方が過去の仕事でうまく行った事、うまく行かなかった事
それぞれの理由や、ご自分の長所と課題に関する認識を話していただけますか?」
私は
この質問に対する回答の誠実さや深さで
ほとんど判断できると考えています。
「つまづいたって
いいじゃないか
人間だもの」 みつを
合掌。