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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「不適切にもほどがある?」

「不適切にもほどがある?」

最近、昭和時代と現代とを行ったり来たりする

「阿部サダヲさん」 主演のドラマが話題になっている。

今夜が最終回のようだ。

昭和時代を思い出して

笑いながらドラマを観ている。

しかし、今でも

メンバーを怒鳴りちらす上司がいるそうだ。

「バカヤロー! お前なんか辞めちまえ!」

というように、他の社員の前で罵倒するそうだ。

はなはだ時代錯誤だと思うが

昔はこんなパワハラ上司だらけだった。

私も深く人格を傷つけられた。

(20名の上司・先輩・同僚の前で)

取締役:「お前は本当に人間か? 友達はいるのか? 一体どんな育ち方をしたんだ?

    お前は必ず誰にも看取られず、たった一人で死ぬだろう。必ず寂しい人生を送るだろう。」

「こいつは変わらなければ絶対に辞めさせよう。マイナス効果が大きすぎる。」 

と、取締役は本気で思っていただろう。

まさか、この取締役が、私の人生の中でも稀有な恩人になるとは思わなかった。

私は新人時代

全く売れないのに

チンピラにからまれ乱闘事件を起こす。

クライアントからのクレームも絶えない。

上司とはいつも喧嘩。

先輩にも暴言連発。

これでは辞めさせられて当然だ。

そんな辞めてほしい社員を何時間も叱って

自腹で飲みに連れて行って

最後は多少のフォローもして

深夜まで面倒を見る。

昔の上司はそこまでやっていた。

社長からも飲みに連れていかれて

思いっ切りビンタされた。

私は叱られて当然だが

優秀な先輩やマネージャーまでも

全員がこの恐ろしい人格否定

強烈なフィードバックの洗礼を浴びていた。

取締役からのフィードバックは

大変用意周到で

私の周囲のすべての社員から

私の長所や短所を

事前にヒアリングされているので

全く逃げ場がない。

私は弱い人間なので

逃げ場がなくなると

素直に認めず必ず喧嘩になる。

私:「そう言うあんたはそんなに立派な人ですか!

  昼間は週刊誌を読んだり、寝たりしているだけじゃないですか! 何が取締役だ!」

取締役:「そうだよ。俺もろくな人間じゃないよ。

    ただ、俺の良い所も悪い所も、みんなが知っている。その上で俺を受け入れてくれている。

    その点、お前は素直じゃないし、今は悪い所しか出していない。

    そんな状況のまま辞めていいのか? 今、お前が辞めても誰も惜しまない。大歓迎だ。

    ただ、お前自身は誰にも惜しまれずに辞めていいのか? 人に惜しまれて辞めたくないのか?

    本来、お前は俺なんかより、よっぽど優秀な人間だ。一度は本気で仕事してみろ!」

「お前自身は誰にも惜しまれずに辞めていいのか? 人に惜しまれて辞めたくないのか?」

この言葉は何だか悔しかった。

何も爪痕を残さず退職するのか。

しかし、こんなダメ社員にそこまで言ってくれるのか。

最近は親でもここまで厳しい事は言わないが

それを越えて本当に思っている事をストレートに言う。

当時は

そこまで言って言われて喧嘩しないと

強いカルチャーはできなかったし

組織の一体感醸成もできなかったかもしれない。

みんなの気持ちが一つにならないと

会社も伸びなかった。

「マネジメント」 というものが

「当らず触らず」 のような遠慮をしながら

ロジカルなスキルのように取り上げられがちだが

それ以前に大切なものがある。

「人への興味・関心」 「愛情」 だ。 

おかげさまで

怠惰な高校・大学生活で腐った精神をたたきのめしてもらった。

あそこでたたかれてなかったら

今でも硬い殻をかぶったままだったかもしれない。

人間は一度丸裸にされると怖いものがなくなる。

自分の小さなプライドなんて屁のツッパリにもならない。

そして、このブログの最初に書いた上司は

「なぜメンバーを怒鳴るのか?」

そこに上司のルーツがあるかもしれない。

自分自身が若い頃に怒鳴られて

何か良いことがあったのかもしれない。

メンバーも質問すればいい。

「貴方はなぜ怒鳴るんですか?」 と。

こんなパワハラ上司は

今時じゃないが

メンバーに無関心な上司より

ましかもしれない。

新人の皆さん

お互い率直なコミュニケーションが取れる

関係をつくる事が大前提ですが

ソフトで何も言わない上司が

良い上司とは限りません。

貴方に関心がないのかもしれません。

*皆さん、今日は3月期末の営業日ですね。

 今年度も大変お疲れ様でした。

「にんげんだもの」                                      みつを

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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