「ビズリーチがエージェントを淘汰する?」
先日
CTOなどIT領域エグゼクティブの
ヘッドハンティングの第一人者とも言える
X社様の社長さん&マネージャーの方と
会食させていただきました。
社長さんとは
10年近く前にお会いして以来
久しぶりのリアル対面でした。
私がIT領域を担当していたのは
30年前ですから
今や 「浦島太郎」 です(笑)。
知らない事なのに
知ったかぶりするのが
一番アホですから
私の勉強のチャンスとして
お客様にたくさん質問させていただきました。
大企業や成長企業に対して
CTOなど
年収2000万円以上のIT関連エグゼクティブを
ご紹介されているヘッドハンターから
お話を聞ける貴重な機会は
めったにありません。
私:「社長、最近のトピックはありませんか?」
社長:「今年は社員を連れて、1週間、ラスベガスに行きました。」
私:「ラスベガスとは、まさかギャンブルですか?」
社長:「そんなわけありませんよ。HRテクノロジーのカンファレンスを見学に行きました。」
HR Technology Conference & Exposition | Las Vegas
私:「それはさすがですね。社員の皆さんにとっても刺激になったでしょうね?」
社長:「興味関心がある意識の高い社員にとっては有意義でしたね。」
私:「カンファレンスの内容はどうでしたか?」
社長:「やはり、日本よりも進んでいて、早晩、日本も大きく変わると感じました。」
私:「結局、これから人材採用市場はどのように変わると思いますか?」
社長:「仕事に作業工数だけかけている会社は、ほとんど淘汰されるでしょうね。」
私:「大量採用とか、そういう領域はほとんどデジタル化されるという事ですか?」
社長:「はい、それはもちろんですが、私が想像している近未来像はこんな感じです。」
私:「具体的には?」
社長:「①HRテクノロジーの進化によって、人事採用の作業工数が省力化される。
②スカウトメールで集客しているエージェントは非常に厳しくなる。
③公開されている求人はデジタルに置き換わり、エージェントが介在できなくなる。
④ビズリーチがエージェントを締め出して、ダイレクトリクルーティングに集中する。
⑤その結果、経営者やエグゼクティブとの独自ネットワークを持つエージェントだけが生き残る。」
私:「なるほど、そうなるのは何年後ですか?」
社長:「2~3年以内だと思います。」
私:「御社はテクノロジーを積極的に使っている先進的エージェントに見えますが、今後の戦略は?」
社長:「エージェントの最後の価値は、お客様との信頼や知見の蓄積です。」
私:「という事は、どうなるのでしょうか?」
社長:「エージェントは人間臭いアナログな世界に戻らないと生き残れません。」
私:「先進的な社長からそんな言葉ですか? やはり、エージェントには人間力が必要ですね?」
社長:「地道にエグゼクティブにアプローチして、対等に話せる人間力や知見が必要です。」
私:「共感します。生き残るためには、人間力とコンサルティングへの回帰ですね。」
社長:「その通りです。だから武谷さん、ご紹介いただいたAさんのような人材を紹介してください。」
私:「おかげさまで、Aさんはお元気そうですね?」
社長:「Aさんは地道に自分の得意領域を開拓して、ムードメーカーにもなってくれています。」
私:「良かったです。ありがとうございます。」
社長:「彼の真摯な姿勢、協調性豊かな人柄が素晴らしいです。ぶれずに努力を継続しています。」
私:「やっぱり、ご本人のお人柄とポテンシャル、そしてそれを活かす職場環境ですね。」
社長:「武谷さん、だからエージェントは、アナログで人間臭い世界に回帰するんです。」
マネージャー:「武谷さん、下手に人材紹介経験がある人よりも、人間性重視でご紹介ください!!」
私:「承知致しました。ありがとうございます。」
最もITとかDX領域に強い
ヘッドハンティング会社の
社長さんやマネージャーの方が
「テクノロジー活用は当り前だからこそ、アナログな人間力勝負になる」
と、おっしゃっていた事が
とても印象に残りましたし
強く共感できました。
「いまから
ここから」 みつを
合掌。