「まだ30歳なのに人材紹介に人生をかけるか?」
弊社にご相談いただく皆様は
30代・40代の
シニアコンサルタントや
マネジメント経験のある
人材コンサルタントの方が多いです。
しかし、最近は
20代や30代前半の若い人材コンサルタントの方々からの
ご相談が増えておりまして
嬉しい事に大変忙しい状況です。
先日も
まだ30歳の優秀な人材コンサルタントAさんと
ご相談させていただきました。
私:「今回、Aさんは、なぜご相談いただいたんですか?」
Aさん:「現職に対しては、人材コンサルタントとして成長できたと感謝しています。」
私:「それなのに転職したい?」
Aさん:「そうですね。一言で申し上げると、息苦しいですね。」
私:「どんな所が息苦しいですか?」
Aさん:「『上が決めた事だけやれ』 という感じなんです。」
私:「なるほど。それが耐えられないほど嫌ですか?」
Aさん:「嫌と言うより、上の命令だけを聞いていると、自分で考えなくなるじゃないですか?」
私:「上司なんか放置して、自分で考えて動いて、ちゃんと結果を出せばいいと思いますが。」
Aさん:「そうですが、毎日・毎週、会社から縛られている感覚が嫌なんです。」
私:「なるほど。Aさんは業績も上げていて頭もいいので、命令されるのはうるさいだけですよね?」
Aさん:「命令されるほど、やる気が無くなります。」
私:「承知致しました。それでは、命令はしないけど、自己管理は求められる会社をご紹介します。」
Aさん:「宜しくお願い致します。」
という事で
Aさんには
個々の人材コンサルタントが自立して働いている
プロフェッショナル志向の人材紹介会社X社様を
厳選してご紹介させていただきました。
X社様は
社長さん以下
尊敬するプロフェッショナル集団で
ハイレベルなヘッドハンティング会社です。
Aさんの面接は
X社様の中でも
最も勢いのある若手プレイングマネージャーの方に
ご担当いただきました。
マネージャー:「過去の転職理由は、どんな事でしょうか?」
Aさん:「1社目は●●。今回は○○、という理由です。」
マネージャー:「わかりますが、今後、人材コンサルタントの仕事を追求し続ける覚悟はありますか?」
Aさん:「うーん、自分の気持ちを、そこまで強く固めているかと言われると・・・。」
マネージャー:「そうですか。入社前の段階で 『わからない』 と言われると・・・。」
Aさん:「済みません。私は人材コンサルタント経験も短く、まだ決めきれていません。」
マネージャー:「そうですよね。腹をくくらないと、入社後が大変ですから、ちゃんと考えてください。」
Aさん:「わかりました。ありがとうございます。もっと考えてみます。」
という、会話の流れがありまして
やはり、Aさんは腹をくくり切れず
X社様の選考を辞退されました。
その後 私は
X社様の社長さんとマネージャーの方に
「皆さんは、最初から人材コンサルタントの仕事に人生を賭けると腹をくくっていましたか?」
という、質問をさせていただきました。
そんな質問に対して
社長さんもマネージャーの方も
「最初はそんな気持ちはありませんでした。何とか仕事をしている内に、面白さを感じ腹をくくりました。」
という、真摯なご回答をいただきました。
私も
社長さんやマネージャーの方と全く同じです。
長く経験もしない内に最初から
「人材コンサルタントの仕事に人生を賭けるぞ!!」
なんて、思うわけがありません。
従って
まだ20代・30代前半ぐらいの
若い皆さんに
「一生この仕事を続けると腹をくくれるか?」
なんていう質問はしない方がいいですね。
厳しく覚悟を求めると
びびられて
辞退されてしまいます。
若い皆さんには
他にも多くの選択肢があります。
それよりも
「この仕事は●●の点は厳しいけれど、○○の時は本当にやりがいと楽しさを感じますよ」
というように
ご自分の新人時代を思い出して
目線合わせの面接をしてください。
面接も大切ですが
それ以上に
採用後のマネジメントで
その人を活かすという事を
求められています。
「いまから
ここから」 みつを
合掌。