「早く退職したいので、すぐに内定を出せ?」
以前
ご相談させていただいた
優秀な人材コンサンタルトAさんのお話です。
Aさんは
ハイクラスやエグゼクティブ領域のコンサルタントで
「今後もエグゼクティブ領域を極めたい」
というご希望でしたので
経営人材のご紹介を専門にされている
X社様をご紹介させていただきました。
X社様は
社長さん自ら
いつも初回から2時間以上かけて
経営ビジョンや仕事内容に関する
ご説明をしていただけます。
Aさんの一次面接も
3時間ぐらいだったように
記憶しています。
その3時間で
社長さんとAさんも
意気投合されたようで
Aさんの志望度も一段と高くなりました。
そこで、一次面接後
Aさんから
下記のようなご要望をいただきました。
私:「Aさん、社長さんとの一次面接のご感想はいかがでしょうか?」
Aさん:「とても良かったです。社長さんの考え方と人柄に共感しました。」
私:「それは良かったです。それでは前向きですね?」
Aさん:「前向き以上です。入社したいです!! 早く内定を出してください!!」
私:「えー、まだ一次面接なんですけど・・・・・。」
Aさん:「もたもたしていると、現職の人事異動の関係で退職できなくなります。早くしてください!!」
私:「えー、そんなに急かされても・・・。わかりました。一応、社長さんにお願いしてみます。」
Aさん:「本当に早く退職したいので宜しくお願い致します!!」
Aさんは本来
見た目もお人柄も温厚な方なのですが
前職の人事異動があって
もたもたしていると
数多くのクライアントを引継がなければならない。
一旦引継いでしまうと退職できなくなる。
という、厄介な理由から
できるだけ早く内定が欲しかったようです。
そんな理由も含めて
私からX社様の社長さんに
速攻で内定を出していただけるか?
お願いしてみました。
私:「社長、今回も3時間、ありがとうございました。Aさんとの面接のご感想はいかがでしょうか?」
社長:「良い人ですね。私はポジティブです。」
私:「それは良かったです。ところで、Aさんは現職に早く辞意表明したいそうです。」
社長:「あー、なんか人事異動とか引継ぎとかありそうで、大変だって言ってましたね。」
私:「そうなんです。もたもたしていると退職できなくなるようです。」
社長:「だったら早く辞意表明した方がいいですね。」
私:「はい、その通りです。早く退職するためにも、社長、Aさんに内定を出す事はできませんでしょうか?」
社長:「えー、まだ一次面接で会社の説明をしただけですが・・・・・?」
私:「はい、本来であれば二次面接や、社員の方々との面談、会食などもありますよね。」
社長:「その前に内定を出せと?」
私:「いやいや、二次面接も社員の方々との面談も会食も、内定後に実施いただければ幸いです(笑)。」
社長:「内定を出した後に、二次面接や会食をしろと? 順番が逆ですよね(笑)。」
私:「はい、非常事態です。Aさんに早く退職していただき、御社に入社していただくためです!!」
社長:「うーん、わかりました。一晩考えてもいいですか?」
私:「はい、もちろんです。ありがとうございます。何卒宜しくお願い致します!!」
その翌日
X社様の社長さんから
Aさんのオファーレターが
送られてきました。
私は思わず
オファーレターを拝み
X社様の方角を向いて
最敬礼しました。
一次面接の翌日に
オファーレターが出て内定。
最短記録です。
社長、いつも大変ありがとうございます。
「おかげさん」 みつを
合掌。