「貴方の上司も転職活動しています」

人間としても

個人情報保護の立場からも

口が裂けても言えない言葉ですが

「貴方の上司も転職活動しています」

というケースは少なくありません。

やはり

お一人の人材コンサルタントが

転職を考える職場というものは

他の社員の皆さんも

同じような理由で

転職を考えるケースが多いです。

普段は

上司という立場上

メンバーに厳しい指導をされている方も

実際はメンバーの皆さん以上に

経営陣からの強いプレッシャーがかかっているので

自分自身が一杯一杯になっているのです。

私：「今回はなぜご相談いただいたのでしょうか？」

上司の方：「いやー、経営陣からのプレッシャーが強くて厳しいです。」

私：「どんなプレッシャーなんですか？」

上司の方：「とにかく早く生産性を上げろ、と言われています。」

私：「部門のＰ/Ｌ責任を問われているんですね？」

上司の方：「もちろん、投資対効果を問われています。」

私：「それは無理な注文ですか？」

上司の方：「やっといい感じになったと思ったら、次々に退職者が出て逆戻りでダメなんです。」

私：「なぜ、退職されてしまうんでしょうか？」

上司の方：「私の態度を見て、メンバーもプレッシャーを感じているからだと思います。」

私：「それはお互いにつらいですね。大変お疲れ様です。」

上司の方：「いいえ、私の責任ですし、会社の責任でもありますので、メンバーを責められません。」

私：「お立場、お気持ち、お察しします。経営陣の方々に前向きな提案ができたらいいですね。」

上司の方のお気持ちもわかりますし

メンバーの皆さんのお気持ちもわかります。

つらいお話です。

人材紹介会社も企業である以上

売上や利益を追求するのは

当然の事です。

ただ、利益追求の姿勢が

あまりに強すぎると

現場が行き詰ってしまい

結果として

企業経営も

行き詰ってしまいます。

日常、お客様と接している

現場の人材紹介コンサルタントの皆さんが

気持ちよく仕事ができる

そんな環境づくりが

企業経営の向上にもつながると

考えています。

「張りすぎてもだめ

たるんでもだめ

ちょうどいい

あんばいが

一番いい」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　みつを

合掌。