「少数が精鋭をつくる」
「少数精鋭」 という意味を
誤解している方も
いらっしゃるでしょう。
「少数精鋭」 とは
「精鋭を選びぬいて少数集める」
という意味ではありません。
お取引先の人材紹介会社の
複数の社長さんからも
見事に同じようなお話を伺います。
社長:「創業時は、どんどん採用して人を増やしたんですよ。」
私:「へー、何人ぐらいの組織にしたんですか?」
社長:「すぐに30人ぐらいになりました。」
私:「すぐに30人とは、社長は度胸がありますね。」
社長:「いやいや、それが失敗でした。」
私:「失敗とは?」
社長:「みんな、仕事ができるだろうと思って採用したんですが、意外とそうでもなかったんです。」
私:「それは業績が上がらなかったという事ですか?」
社長:「結果としてはそうですが、それ以前に、仕事の品質を担保できなくなりました。」
私:「会社としてのサービス品質が下がってしまったと?」
社長:「そうですね。お客様からもお叱りをいただくなど、申し訳ない事をしてしまいました。」
私:「それで、社長はどうされたんですか?」
社長:「一旦、企業規模を縮小して出直しました。当時の社員にも申し訳なかったです。」
私:「それで、今のように慎重に採用され、育成するようになったんですね?」
社長:「そうです。数よりも質を重視しないと生き残れません。我々はサービス品質で勝負ですから。」
私:「まさに、少数精鋭ですね?」
社長:「はい、少数が精鋭をつくるのです。」
という事でした。
この会話のように
「少数精鋭」 とは
「少数だからこそ精鋭集団になる」
という意味ですね。
こんな貴重なお話は
実際に経営者(社長)として
人を採用して
マネジメントをしてみないとわからない
含蓄のある言葉だと思います。
社長さんの実体験のお話は
いつも大変勉強になります。
「間口をひろげると
奥行は浅くなる」 みつを
合掌。