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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「クライアントの社員の引き抜きは厳禁」

「クライアントの社員の引き抜きは厳禁」

人材コンサルタント(エージェント)にも

守るべき商道徳というものがあります。

その一つが

「クライアント(求人企業)の社員を引き抜くな!!」

という事です。

しかし実際には

求人のご依頼をいただき

成功報酬をいただいているクライアント(企業)から

裏で人材を引き抜いている人材紹介会社が現存しています。

「そんな事は当り前でしょう?」

と言う人材コンサルタントは

このビジネスの基本を知らないし

教えられていない人です。

同じ言葉をクライアント(企業)に対して言えますか?

ひどく叱責されて取引停止になりますよ。

ただ、クライアントの社員の方であっても

あくまでご本人の意志で

「転職の相談に乗ってください」

と言ってお越しになる方ならいいですよ。

しかし、ご本人が望んでもいないのに

クライアントの社員の方にアプローチするのは

商道徳に反します。

「お金のためなら何でもやっちゃえ!!」

というのはダメです。

例えば

グローバルサーチファームの世界では

お付き合いするクライアント(企業)は

原則として 「一業界一社」 です。

従って、トヨタとホンダの両社と取引する事は

原則としてありません。

「一業界一社」 に絞らないと

同業他社から人材を引き抜けなくなるからです。

トヨタとも日産ともホンダとも取引をしたら

それぞれの会社から人材を引き抜くのはまずいですよね。

マッチポンプになってしまいます。

外資系広告代理店も同様で

メルセデスベンツがクライアントだったら

BMWやフォルクスワーゲンとはお取引しません。

もし、取引をしたら

お互いの機密情報を取り扱う事になりますから

どの企業からも信頼されなくなり

取引してもらえなくなります。

だから 「一業界一社」 なのです。

ではなぜ、登録型の人材紹介会社は

同業界の複数の企業とお取引できるのか?

なぜ、それが許されるているのか?

その理由は

「自主的に転職相談にお越しになる人しか扱わない。

その気の無い人を、こちらから引き抜かない。」

という事です。

引き抜きをやらないから

同業界でも複数の企業とお取引できるわけです。

逆に言うと

「引き抜きをやるなら、一業界一社に絞りなさい」

という事が国際的にスタンダードなルールです。

別に堅苦しい事を言っているわけじゃないのです。

例えば、スカウトメールにご返信いただいた方が

たまたまクライアントの社員の方だったら仕方ないです。

ご本人に転職意欲があるわけですから

ご返信いただき、お会いする事もできたわけです。

また、最初はSNSや何かの会合で知り合いになった人が

たまたまクライアントの社員の方で

その方が自主的に

「転職の相談に乗ってください」

となった場合も仕方ないですよね。

しかし、社員名簿やネット検索で個人をピックアップして

クライアントの社員の方に無差別にアプローチするのであれば

それは立派なハンティングのアクションなので

商道徳として自粛するべきでしょう。

無差別にハンティングするのであれば

取引先は商道徳的に一業界一社に絞るべきです。

「お金になるから何でもやっちゃえ!!」

というのは品のない事ですし

業界全体の社会的評価も下がります。

また、このような事はいずれ必ず明るみになりますから

自粛しましょう。

「にんげん

我慾のかたまり

にんげんのわたし」                        みつを

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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