「確率論から面接品質マネジメントへ」
このブログは反響が良いので
リニューアルしてアップします。
今月は、「紹介数○件、面接数○件」 だから
過去の実績から割り出した確率から予測すると
1カ月後の成約数は○件でしょう!!
昔、私もこのような確率論マネジメントをやっていましたが
大手人材紹介会社以外の中小エージェントでは
ほとんど意味が無いです。
確率論マネジメントが通用するのは
若手大量採用市場や
好景気や競争の少ない時だけです。
現在、クライアントは迷ったら採用しないでしょう。
キャンディデートも迷ったら辞退しますよね。
やみくもに紹介件数を増やしても
簡単には成約につながりません。
逆に、やみくもに紹介する事そのものが
エージェントとしての機能を果たしていません。
そんな仕事は、求人広告に任せておけばいいのです。
逆に内定する人は
何社も内定して辞退する人が多いです。
ではどうするか?
魅力的な求人を開拓する。
魅力的な人材をサーチする。
これしかありません。
従って、大前提として
今は単純な数字の集計や
確率論マネジメントから決別する時です。
今は、面接内容や双方の感触による
「面接の品質マネジメント」
に切り替えなければいけません。
面接の品質には、九通りあります。
クライアント
登 ○ △ ×
録 △ △ ×
者 × × ×
お見合いですから
どっちかが 「×」 なら成立しません。
逆に、クライアントも登録者も相思相愛の「○&○」 は、
放っておいても余程のへまをしない限り
成約に至りますね。
問題は、「○&△」、「△&○」、「△&△」 など
どちらかが△とか
両方が△の場合にどうるするかですね。
最近は
クライアント側が 「△」 の場合は
迷ったら採用しない傾向が強いので
これを 「○」 に変えるのは相当難しいです。
ですから、私なら
クライアント側が「△」の場合は望みが薄いとみて
あまりパワーをかけません。
従って、残るは
クライアントが「○」だけど、
キャンディデートが「△」のケースですね。
ここで各論に入るわけですが
「なぜ、キャンディデートは 『△』 なのでしょうか?」
この理由を徹底的に知る努力をしますね。
「何か気になる事はありませんか?」
「少しでも懸念されている事はありませんか?」 など
柔らかい質問で本音を語っていただきます。
関係の深さとキャンディデートのキャラクター次第では
「正直、何か引っかかっている事があるでしょう?」
と直球で聞けるケースもありますね。
そうすると、「△」の状態で躊躇されている原因がわかりますね。
・仕事内容?
・年収?
・ポジション?
・社風や人との相性?
・他の会社が第一志望?
・家族の反対?
・すぐに意思決定できない?
何かネックになっている事が出てくるでしょう。
躊躇されている原因がわかったら
それをどのように解消するか? ですね。
もちろん、努力しても解決不能な問題もあります。
その場合は仕方ないので
次の仕事をしましょう。
ただ、可能性ある案件は
具体的な解決策をメンバーに考えさせ、話し合い
迅速にアクションを起こすのが
今の現場のマネージャーの仕事ですね。
もう確率論では駄目だから
「1件1件の面接品質マネジメント」 に入り込まないと
マネージャーの存在価値は無いです。
結局、「○&○」 と 「○&△」 の面接が
今現在何件進捗していて
現場のマネージャーの
予測として何件成約しそうなのか?
最大何件? 実感値で何件? 最悪何件?
アナログな要素も入りますが
これが現在の業績予測になります。
これを最大値に近づけるべく、最善手を打っているか?
いつも予測値と結果が大きくずれるマネージャーはスキル不足なのか?
メンバーとのコミュニケーション不足なのか?
何か原因がありますね。
そのマネージャーが抱える原因に手を打つのが
部長以上の仕事ですね。
以上、釈迦に説法で恐縮ですが
「脱確率論マネジメント=面接品質マネジメント」 のお話でした。
単なる量から質の時代へ。
「いまから
ここから」 みつを
合掌。