ホーム > 社長ブログ > 「アホ管理職の連鎖を断ち切れ」

社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「アホ管理職の連鎖を断ち切れ」

「アホ管理職の連鎖を断ち切れ」

課長になれば、課の目標設定会議に出る。

また、メンバーの人事考課会議にも出る。

部長になれば、部の目標設定会議に出るし

課長の人事考課会議にも出る。

最後は、課に割り振られた目標が

現場の人材コンサルタント個々人にブレークダウンされる。

メンバーは、決まった目標に対する達成率によって業績評価をされる。

しかし時々、勘違いをしているアホ管理職がいる。

他の課より楽に達成できる目標を持って帰るのが賢い管理職だと。

その結果、メンバーも他の課のメンバーよりも楽に達成できるので

必然的に達成率も高くなり評価点も高くなる。

その結果、高く評価されたメンバーも

「自分は他のメンバーよりできる」 と勘違いする。

その結果、自分も課長になったら

できるだけ低い目標を持って帰れるように理論武装して

目標設定会議に臨もうと思うようになる。

これが、アホ管理職の連鎖だ。

人事考課会議においても

自分のメンバーの事は立派なプレゼンをしてアピールするが

他の課のメンバーの事に関しては

ちゃんと聞かない、公正に評価しない管理職がいる。

また、これを知ったメンバーは

できるだけ自分のメンバーには高い評価点を付けて

他の課のメンバーは辛く評価する方が優秀な管理職だと勘違いする。

これも、アホ管理職の連鎖だ。

このようなバカな事態が起こらぬように

部長や役員がしっかり課長をマネジメントできれば良いのだが

それができないダメ部長やダメ役員もいる。

「所詮、人間は自分と子分がかわいい」 それは人情だ。

自分のメンバーがかわいいのは、人間として当然だ。

「むしろ、自分のメンバーを高く評価できないような自信のない管理職では困る」 

確かにそうだ。

ただ 「できるだけ公正な評価をしよう!!」

「口下手な人や地味な人が損をするような事がないようにしよう」

「自分の課のメンバーだけが部下じゃない。他の課のメンバーもかわいい部下だ。」

「だって、人事異動で部長も課長もメンバーも入れ替わるのに。」

「結局、みんな、同じ釜の飯を食っている仲間じゃないか!!」

従って

会社全体、経営の一端を担っているという高い視点を持って

目標設定や人事考課会議に臨もう。

このような観点から考えると

「自分の部や課に低い目標を持って帰る管理職」

「自分の部下に甘めの評価点を付ける管理職」

は経営視点が欠如しており

管理職としては不適格という事になる。

人生は陽が当たる時もあれば

日陰の道を苦しみながら歩く時もあって、人は成長する。

目先の点取り虫のような上司の下では

将来の経営を担うような人材は育たない。

以前、若手マネージャーとして期待されながらも退職し

自分で起業した会社を上場させ

社長をやっていた元メンバーがいる。

彼の同期は数十人いた。

そして、彼はトップで課長に昇進した。

しかし、彼の過去3回の評価点合計は

同期中4位だった。

それなのにトップ昇進したのだ。

昔、その彼が、人事考課の件で

私に文句を言って来た。

彼:「武谷さん、僕は既存客の引継ぎも無く

人事異動で新しい支社にも異動したので

来る日も来る日も新規開拓をやってますよね。

未だに毎日毎日、新規のアポ取りですよ。

本社の同期は、売上の大半を既存客で上げるようになってるのに。

だから、売上の絶対額で評価されたら苦しいですよ。

同期に聞くと、実際に僕より評価点が少し高いじゃないですか?

武谷さんは、ちゃんとその点をアピールしてくれているんですか!!」

私:「お前なー、上司と言うのはそんなバカじゃないぞ。

   お前の事は、役員も部長も認めているよ。

お前の存在価値をわかっているよ。

お前がまだ入社3年目なのに

既にこの支社の大黒柱だとわかってるよ。

俺も人事異動ばかりで

マネージャーになる前日まで

新規のアポ取りやっていたから

お前の苦労は一番わかるよ。」

彼:「じゃー、どうして僕の評価点をもっと高くつけてくれないんですか?

   実際に同期と比べると

月給で数千円とか

   ボーナスなら数万円とか差がつきますよ。」

私:「お前なー、それがどうした?

目先の数千円とか数万円とか、せこいなー。

お前はそんな小者か?

お前、その金が無いと生きていけないような年収か?

俺はそんな小さい事を考えた事は一度もないよ。

もっと先を見ろ!!

その程度の差は簡単に逆転できるぞ。

数年後どうなってるか? どうなりたいか?」

こんな会話をした1年後ぐらいに

彼は、トップで課長昇進を果たして

私に電話をしてきました。

彼:「武谷さん、いろいろありがとうございました。」

私:「昇進おめでとう!! 良かったな。」

彼:「恥ずかしながら、今になって

あの時、武谷さんに言われた事の意味がやっとわかりました。

どうもすみませんでした。」

「点数

にんげんはねえ

人から点数を

つけられるために

この世に生まれて

きたのではないんだよ

にんげんがさき

点数は後」                                      みつを

合掌。

記事の一覧に戻る

コンサルタントによる転職相談
ご登録はこちら

プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

カテゴリー

アーカイブ

このページのトップへ