「成功報酬型のコンサルタントには興味がない?」
以前
優秀なヘッドハンターのAさんが
ご相談にお越しになりました。
10年以上
リテインドサーチ(前金)のヘッドハンターをやっており
実績も十分です。
厳しいサーチ会社で
切った張ったの営業をやってきた人です。
従って、今後の希望条件は下記のようなものでした。
1 エグゼクティブ・サーチを継続してやりたい。
2 成功報酬型の人材紹介会社では物足りない。
やはり、切った張ったのリテインドサーチ(前金)をやり続けたい。
3 ベースサラリー800万円以上
私:「Aさんは、なぜそこまでリテーナーにこだわるんですか?」
Aさん:「本当に自信があって
クライアントに大きな付加価値を提供できるのであれば
前金をいただくのが当り前だと思いますよ。」
私:「Aさんは、そこまで大きな付加価値を保証できるんですね。
前金をいただくと
クライアントにも自分にも余計なプレッシャーがかかりませんか?」
Aさん:「それぐらいのプレッシャーや責任を背負って
クライアントと対峙する覚悟がない人には
リテインドサーチをやる資格はないと考えています。」
私:「そこまで腹をくくっていらっしゃるのであれば
私が申し上げる事は何もありません。」
「よし、そこまで言うなら厳しい会社を紹介してやろう!!」
と思い、3社ご紹介しました。
私:「それでは、この3社はどうですか?」
Aさん:「あー、その中のX社は既に自分で応募しています。」
私:「そうですか?
じゃあ他の2社はどうですか?」
Aさん:「おもしろそうですね。
応募してみます。」
私:「わかりました。
両社の社長に会うだけでも応募する価値があると思います。
両社に対して必ず良い印象を持たれるでしょう。」
Aさん:「最初から社長に会えるんですか?」
私:「はい。
私がお願いすれば必ず会っていただけます。」
Aさん:「楽しみです。宜しくお願い致します。」
結局、当社から2社にご応募いただき
両社とも面接では好感触でした。
そして、ご自分で応募されていたX社様も好感触でした。
しかし、最終的には
私がご紹介したY社様に決めていただきました。
それも他2社の採用条件提示の前に
辞退されて決められたのです。
Aさんが内定受諾された
Y社様の規模は最も小さくインフラも脆弱です。
立ち上げに近いステージの会社です。
しかし、Aさんが希望条件として挙げていた
1 エグゼクティブ・サーチを継続してやりたい。
2 成功報酬型の人材紹介会社では物足りない。
やはり、切った張ったのリテインドサーチ(前金)をやり続けたい。
この二つの希望条件に最も合致していたのがY社様でした。
最も尖がっているエグゼクティブサーチファームがY社様でした。
従って、他2社の採用条件も見ないで辞退されて
Y社様に決められたのです。
できそうで、なかなかできない決断ですね。
私は、このサムライ・ヘッドハンターAさんの英断を支持します。
会社の規模や給与条件より
自分が本当にやりたい仕事を
優先条件として決断されたからです。
新天地でも必ず素晴らしい業績を
上げるだろうと確信しました。
実際、有言実行でトップコンサルタントとして
ご活躍されています。
「どろをかぶらずに
ほんものの仕事はできぬ」 みつを
合掌。