「正直な若者からのご相談」

先日

就活をされている学生さんと

ご相談させていただきました。

もちろん、人材紹介業を志望されています。

この学生さんは、既に１社内定されていますが

他の人材紹介会社の選考において

不合格になってしまい悩んでいます。

学生：「本当に、この１社で決めていいんですかね？

　　　　他にもっと良い会社はないですかね？

　　　　あれば是非紹介してください。」

私：「良いとか悪いとかの前に

　　　そもそも、なぜ人材紹介業志望なんですか？」

学生：「人の転職に関わって、役に立ちたいですかねー。」

私：「他には？」

学生：「成長業界ですし、実力主義で若い人が活躍できる業界だからかな。」

私：「そうだよね。それが正直な気持ちだよね。

　　　私が学生の時は、その程度の動機でも合格できたけど

　　　今はそれだけじゃ厳しいよね。」

学生：「そうですよね。

　　　　だからですかね？

　　　　たくさん応募しましたが、たくさん不合格になりました。」

私：「ところで、内定した会社はどこ？」

学生：「Ａ社です。」

私：「うん、なるほど。

　　　超イケイケのＡ社さんね。

　　　いいかもしれないよ。」

学生：「どうしてですか？」

私：「だって内定するっていう事は

　　　Ａ社さんのような正直で素直な人を必要としているからだよ。

　　　ごちゃごちゃ考えずに

　　　まずは言った事をちゃんとやってくれる人が欲しいんだよ。」

学生：「そうなんですか？」

私：「だって、未経験の新卒なのに最初から　

　　　『なぜ、私がこの仕事をやらないといけないんですか？』　

　　　とか言ってくる学生って

　　　企業側から見ると面倒くさいよね？

　　　そんな面倒くさい学生ばかり採用して

　　　質問とか文句ばかり言われる割に

　　　ちゃんと働いてくれなかったら

　　　学生を採用する意味が無いと

　　　考えているから内定したんじゃない？」

学生：「あー、最初はとにかく働けという事ですね。」

私：「最初も最後も無いよ。

　　　社会人は、とにかく働いて、会社に利益をもたらして

　　　採用・教育してくれて給料も払ってくれる会社に恩返ししないとね。」

学生：「そりゃそうですよね。（笑）」

私：「Ａ社さんは、正直で素直で面倒くさくない。

　　　そんな純粋な所を評価したんじゃないかな？」

学生：「へー、そうだったら嬉しいですね。」

私：「内定した会社に聞いてみたらいいじゃない？

　　　『なぜ、私に内定を出してくれたんですか？』　って。」

学生：「そうですね。

　　　　ちょっと聞きにくいですけど。」

私：「なんで？

　　　そんな事も聞けないでどうするの？

　　　入社したら厳しい仕事が始まるよ。

　　　疑問に思ったら

　　　お客さんに何でも聞かないとダメだよ。

　　　人材紹介コンサルタントの仕事はね

　　　企業に代わって、人材から話を聞く。

　　　人材に代わって、企業から話を聞く。

　　　聞く事がこの仕事だよ。

　　　代わりに聞いて、ちゃんと双方に伝える仕事だよ。」

学生：「なるほど。

　　　　とにかくやってみます！！」

私：「最初は、みんなそうだよ。

　　　ある意味、何も考えずに３年とか５年とか

　　　夢中で突っ走ってみたら

　　　その経験は絶対無駄にならないよ。

　　　もし転職しても、必ず他の仕事でも役立つよ。

　　　応援してるよ。」

学生：「そうですか？

　　　　なんか少し凹んでたんですが

　　　　元気になりました。

　　　　ありがとうございます。」

色々と考える事は大事ですが

考えすぎて

行動しなければ何にもなりません。

乱暴に言うと、人間は　

「まず考える人」　と

「考えるより行動する人」　とに分けられる気がします。

できれば　「考えながら行動できる人」　であれば最高です。

どっちが良い悪いという話ではありませんが

少なくとも、多くの企業が若い人を採用する理由は

「行動力」　にあります。

最初の５年は無我夢中で動き回り

壁にぶち当たったら

そこから考え始めても遅くないです。

私も　「行動力」　だけが売りで

「考えない人間」　「考える力も無い人間」　の代表です。

「考えてばかりいると

日がくれちゃうよ」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 みつを

合掌。