「仁義を重んじる高倉健のような人」
大変仁義を重んじる
人材コンサルタントAさんの話です。
コロナ前でしたので
1か月間で3回飲みました。
電話だけでも通算5時間以上話していました。
このAさんが
仁義をどれほど大切にするか?
という象徴的な事がありました。
Aさんは素晴らしい方なので
複数の企業で面接が進んでおり
どちらからも高い評価をいただいていました。
その内のX社様の最終社長面接での事です。
私:「Aさんは遠隔地にお住まいなので
交通費を支給していただけないでしょうか?」
役員:「もちろんいいですよ。
最終社長面接ですからね。」
という事で気持ちよく交通費を支給していただきました。
ただ、他社でも東京での面接があるので
私がAさんに申し上げました。
私:「Aさん、どうせその日は東京で泊まりになりますし
翌日は他社の面接にも行かれたらどうですか?」
Aさん:「そんなわけには行きません。
今回の交通費はX社様に支給していただくのに
ついでに他社の面接に行くなんて
私にはできません。」
私:「ほー、そんな事を言う人に久しぶりに会いましたよ。
Aさんは、仁義を重んじる立派な方ですね。」
Aさん:「バカだと思われるかもしれませんが
そんな事をしたらX社様に申し訳ないです。
他社の面接にはあらためて自腹で来ます。」
私:「立派ですね。
Aさんみたいな人は最近少なくなりました。
尊敬します。
他社の面接にも行くように勧めた私が恥ずかしいです。」
Aさん:「いえいえ、これは私の性分と言うか生き方ですから。
面倒な人間で済みません。」
私:「あこがれの高倉健さんみたいで格好いいですよ。
こちらこそ俗な人間で済みません。」
このように立派なAさんでした。
本当に最近珍しく仁義を重んじる方です。
逆に私は
「自分はなんて俗な人間なんだろう」
と思いハッとさせられました。
「一事が万事」
という言葉があります。
一つ一つの言動にその人の人間性が現れますね。
私よりずっと若い方ですが
「誠意」 というものを教えられました。
「アノネ
人間にとって一番大事なものはなにか?
そこを原点として考えてゆけば
あとは自然にわかってくるよ」 みつを
合掌。