「コンサルタント教育方針がバラバラ」
元気で誠実な人材コンサルタントのAさんと
ご相談させていただいています。
人材紹介業でのご経験は数年あるのですが
1社だけのご経験なので
同業他社の事はあまりご存じではありません。
在籍中の人材紹介会社は
特殊な分野に特化しており
経営者が外国人という事もあって
人材コンサルタントも大半が外国人です。
そして、コンサルタントによって
仕事のやり方もバラバラです。
一体、誰の真似をしていいのかわからないそうです。
会社としてスタンダードなやり方がありません。
誰も教えてくれません。
「とにかく結果だけ出せ」 と言われていています。
これでは会社の業績は上がりませんよね。
実際、この人材紹介会社はジリ貧で存亡の危機にあります。
実は、この会社は売りに出されています。
一方
大手外資系人材紹介会社の場合は
ちゃんとマニュアルがあって
それに基づいたトレーニングが行われています。
マニュアル作成は外資系企業の得意分野ですね。
日本企業の場合
小規模な人材紹介会社では
OJTのみという会社が多いです。
しかし、中堅以上の人材紹介会社では
それなりのマニュアルを作成している会社も多いです。
少なくとも大手とか準大手と呼ばれている会社は
それなりのマニュアルを作成しています。
暗黙知の形式知化を行い
優れたプレイヤーの仕事に対するスタンスやノウハウを
全員で共有し底上げをしようと努力しています。
少なくとも組織的に広域展開している会社は
スタンダードなやり方やルールが明確でないと
各事業所、各部門それぞれバラバラになってしまいます。
残念ながら、前述のAさんの会社は
トレーニングがあまりに未整備です。
だから最初は
「どうやったら業績が上がるのでしょうか?」
というご相談でお越しになりました。
私のアドバイスとしては
「もっと厳しい人材紹介会社に転職した方がいいです」
と申し上げました。
求人案件数がわずか数件しかなく不十分です。
今の件数の少なくとも10倍、20倍は必要です。
一旦、求人件数を増やして
ご紹介後の様子を見極めて
徐々に優良企業に絞り込むのが基本的なやり方です。
人材スカウトに関しては頑張っているので
あとは紹介先のバリエーションを増やせば
ある程度業績は上がるでしょう。
問題はどのように求人開拓をするのか?
その際の総労働時間と時間配分をどうするのか?
これをウィークリー、デイリーの時間割に落とし込んで
実行しなければなりません。
基本的な営業戦略やQCセールス
マーケティングなどの書籍も読んだ方がいいと思います。
これまでのAさんは
同業他社の人材コンサルタントより楽をしてきたので
しばらくの間は厳しくてもストレッチが必要です。
これができたら自然と結果も出るし
一人前の人材コンサルタントになれます。
実行できないようであれば
他の仕事を探した方がいいでしょう。
失礼ながら
このように厳しい事も申し上げています。
ご本人がまだまだ元気で
やる気満々なので期待しています。
何とか乗り越えてほしいです。
このように、人材紹介業の厳しさを伝えるのも
私の役割だと考えています。
「ともかく具体的に
動いてみるんだね
具体的に動けば
具体的な答が出るから」 みつを
合掌。