「先輩の一言:年収よりスキルアップだ」
とても優秀な人材コンサルタントのAさんなので
応募されたX社、Y社、Z社 の
3社全ての面接での評価が非常に高く
見事に内定されました。
3社とも
「素晴らしい方ですね。
Aさんは、即戦力ですし
マネージャー候補です。」
とのフィードバックでした。
従って
3社とも頑張っていただき
大変好条件のオファーを
お出しいただきました。
この状況では
Aさんも迷いますよね。
そこで、日曜日に時間を設けて
ご相談させていただきました。
私:「この度は、3社全てに内定されまして
誠におめでとうございます。」
Aさん:「3社のオファーのタイミングを合わせていただき
大変ありがとうございました。」
私:「それにしても迷いますよね。」
Aさん:「はい、そうですね。
昨日までは迷っていました。
ただ、今日は自分なりの結論を持っています。
その結論に対するご意見をお伺いしたいです。」
私:「そうなんですか?
それで、Aさんの結論は?」
Aさん:「X社様にお世話になろうと思います。」
私:「へー、X社様ですか?
どんな理由で選ばれたんですか?」
Aさん:「現職からX社様に転職された先輩に
昨日、相談したんです。」
私:「あー、Bさんですね。
どんな事をおっしゃっていましたか?」
Aさん:「『お前がコンサルタントとして
本気でスキルアップしたいのであればX社に来い。
目先の条件より、スキルアップを重視しろ。』
と言われました。」
私:「なるほど。
X社様は一番厳しい会社ですが
覚悟はあるんですね?」
Aさん:「はい。
実は、私は将来、独立したいと考えているんです。
そのためには、一番厳しい会社で
スキルアップするべきだと考えました。」
私:「なるほど、奥様もご納得されていますか?」
Aさん:「いいえ、妻からは
X社様よりもY社様やZ社様の方が
ワークライフバランスが良いので
反対されましたが
最後は私が押し切りました。」
私:「わかりました。
Aさんが、そこまで腹をくくっていらっしゃるのなら
私が申し上げる事は何もありません。
X社様でも、その覚悟で頑張ってください。」
Aさん:「はい、背水の陣で頑張ります!!」
やはり、Aさんが尊敬されている
先輩のアドバイスは強いですね。
Aさんのお人柄や志向を深く知った上での
本質的なアドバイスに勝るものはありません。
Aさん、今回の強い決意を忘れずに
必ず結果を出してください。
ただ、精一杯の誠意をお示しいただいた
Y社様とZ社様に
内定辞退の連絡をしなければいけません。
大変申し訳ございません。
気が重いです。
「にんげんだもの」 みつを
合掌。