「どうすれば稼げるか?より何が本当にやりたいの?」
生きるため
生活のためには
お金が必要です。
ご家族ができたら
お金の問題は
一層重要になります。
ただ、面接に行って
「転職理由は、もっとお金を稼ぎたいからです」 とか
「何とか稼いで生き残りたいからです」 とか
お金の事ばかり話してしまうと
「お金をより大切な事はないんですか?
貴方が本当にやりたい事はなんですか?」
と、面接官に叱られてしまうかもしれません。
先日の面談で
現役人材コンサルタントのAさんから
質問されました。
Aさん:「人材コンサルタントとして生き残るためには
具体的にどのようなキャリアパスがあるのでしょうか?」
私:「ご存知のように、大きくは二通りですよね。
一つ目は、マネジメントの階段を昇って行く事。
二つ目は、プレイヤーの道を極める事です。
寿命が長いのは、明らかに二つ目の
プレイヤーの道を極める事です。」
Aさん:「やっぱりそうですよね?」
私:「オーナー経営者は別として
雇われのサラリーマン社長などは
私自身が典型例で
早ければ40代、遅くても50歳ぐらいで
お払い箱です。
心身ともに限界が来ますし
若い社員のためにも
ポストを明け渡して
新陳代謝しないと
組織が腐ってしまいます。
老兵は早めに去って
静かに一人のプレイヤーに戻って
良い仕事をすれば
生きていく意味もあると考えています。」
Aさん:「それは、武谷さんの経験があって言える事だと思いますが
私もマネージャーをやりながらも
心は完全にプレイヤー志向です。」
私:「私たちは少なくとも70歳まで
できれば、生涯現役で働かないといけませんから
プレイヤーの方が長生きできますよ。」
Aさん:「そこで質問ですが
プレイヤーとしては
どのような生き残り方があるんでしょうか?」
私:「それは、Aさん自身が、どんなプレイヤーになりたいのか?
顧客や社会に、どんな価値を提供されたいのか?
ご自身が考えて決める事ですよ。」
Aさん:「済みません。
今の会社や周囲の人の事しか知らないので
やっぱり、エグゼクティブサーチができるようにならないと
生き残れないし、独立もできないのかと考えてしまいます。」
私:「そんな気持ちになるかもしれませんね。
エグゼクティブサーチは有力な選択肢の一つですが
他にも数多くの道があります。
例えば、特定の業界や職種のエージェントとして第一人者になる事です。
私の後輩は、Eコマース・通販に特化したエージェントとして頑張っています。
私も似たような例で、人材コンサルタントの紹介に特化しています。
今度、サラリーマン経営者を経験した後輩も役員を退任して
私と同じ領域のエージェントになって独立する事を決めました。
更には、新卒・既卒・フリーターの紹介に特化しているエージェントもあります。
要するに、答は一つではなく
Aさん自身が人生を賭けて
本当にやりたい事をやらないと成功しないという事です。」
Aさん:「済みません。
今の私は、そこまでの考えに至っていませんでした。」
私:「情報収集も大切ですが
最後は、自分自身がやりたい事をやらないと続きません。
どんな仕事でも山あり谷ありで、楽ではありません。
その苦境にあって生き残れる人は
本当にやりたい事を投げ出さないで
長く継続できる人です。」
Aさん:「安易な抜け道や小手先のテクニックでは
生き残れないという事ですね。」
私:「はい。
周囲や目先の状況を見て決めるのではなく
それ以前に、自分が本当にやりたい事を考えてください。」
器用な人は
その時々の環境に適応できますので
逆に、自分を深堀しないまま生きてしまう傾向もあります。
それが善悪ではなく
「本当に自分がやりたい事は何だろう?」
と、自問自答する事は
自分らしく健康的に長く働くために大切だと考えます。
「自分が自分にならないで
だれが自分になる」 みつを
合掌。