「人材コンサルタントって、ただの営業ですね」
先週
現役エンジニアで
人材コンサルタント未経験のAさんから
ご相談いただきました。
私:「Aさん、今日はこの後、面接らしいので
ご質問されたい事があるんじゃないですか?」
Aさん:「そうなんです。
いきなり質問してもいいですか?」
私:「はい、いいですよ。
ところで、どの人材紹介会社の面接ですか?」
Aさん:「X社様です。
リンクトインでアプローチされました。」
私:「X社様ですか?
弊社の大切なお客様です。
既に、20人ご入社いただき
ご活躍されています。」
Aさん:「そうなんですか。
それでは、X社様の特色や魅力は何でしょうか?」
私:「マッチング精度の高い両面型と
機会損失を防ぐという分業型と
その両方の長所を取り入れている所が
良い点だと思います。」
Aさん:「両面型と分業型とで迷っていたのですが
どちらも経験できるという事ですか?」
私:「端的に申し上げると、そういう事です。
ところでAさんは、
なぜ、人材コンサルタントを志望されているのですか?」
Aさん:「良い仕事をご紹介すれば
人の役に立てますし
その人が頑張れば
企業や社会の役にも立てますよね?」
私:「その通りですね。
ただ、どんな素晴らしい人材が目の前にいても
その人が応募したいと思える求人が無いと
役に立てません。
従って、Aさんは、まずは求人開拓をしなければいけませんが
これまで営業経験がありませんよね?」
Aさん:「いや、これまでの仕事でも
色々な企業や人と折衝して来ましたので
大丈夫だと思います。」
私:「それではダメなんです。
その仕事って
企業も人材も会社が集めてくれて
Aさんは、その間に入って
ただ調整しているだけじゃないですか?
毎月・毎Qの売上目標すら持っていないのに
そんなのは営業とは言えませんよ。」
Aさん:「そんなに営業経験が大事なんですか?」
私:「Aさんの給料は、どこから出ているんですか?
Aさんの会社は、誰から売上や利益をもらっているんですか?」
Aさん:「それは、派遣先の企業です。」
私:「ですよね。」
Aさん:「そうなんだ。
そうすると、人材コンサルタントの仕事は
ただの営業ですね?」
私:「はい。
もちろん、企業と人材との双方がOKでなければ
成立しない仕事ですよ。
ただ、誤解を恐れずに言うとその通りで
極めて営業的な仕事です。
それを知った上で
今日の面接に臨まないと
『やっぱり、表面的な美しい事ばかり想像している』
と思われて、不合格になります。」
Aさん:「めっちゃシンプルで
わかりやすいです。
ありがとうございます。
アドバイスを活かして
面接に行ってきます。」
その数時間後、Aさんから下記メールをいただきました。
武谷 様
大東 様
お世話になっております。
先刻はお時間いただき誠にありがとうございました。
つい先程、X社様の一次面接が終わりました。
所感としては,いただいたアドバイスが大変参考になり、
悔いの無い受け答えができたかと思っております。
また、結果含めご報告差し上げます。
宜しくお願いいたします。
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この後、Aさんから
「おかげさまで二次面接に進みました。
二次面接の面接官がどんな人か教えてください。」
というリクエストをいただきましたので
二次面接を実施される部長さんの情報を提供させていただきました。
未経験の方には
事前に人材紹介業の実態をご理解いただき
応募していただかないと
内定も獲得できませんし
仮に入社されたとしても
入社前に思っていた理想と現実とのギャップに悩んで
失敗してしまいます。
「ほんとうのことが
いちばんいい」 みつを
合掌。