「今じゃないけど、いつか転職します」
よくある話なのですが
以前、あるクライアントの面接に同席しました。
面接に臨まれたAさんと
社長さんとの会話です。
社長:「当社への応募理由はなんですか?」
Aさん:「将来、社長さんのように
独立開業したいと考えているからです。」
社長:「へー。
それじゃー、なぜ今すぐ独立しないんですか?」
Aさん:「・・・・・。
そんな今すぐと言われましても・・・。
それなりの準備が必要ではないでしょうか?」
社長:「Aさん、『準備より決意』 です。
失敗リスクを100%回避しようなんて考えていたら
一生独立なんかできませんよ。」
Aさん:「そういうものですか。」
そこで面接は終わってしまいました。
また、こんな例もありました。
飲食業のコンサルティング会社の社長さんが
人材紹介業を立ち上げたいとおっしゃるので
Bさんとの面接を設定しました。
社長:「なぜ、当社に応募されたのですか?」
Bさん:「昔から飲食業に関心がありまして
いつかは自分でもお店を持ちたいと思っています。」
社長:「『いつか自分の店を持ちたい』 という人が
実際に店を持てた例はありませんよ。
いつまでに持つかを決めないとダメです。」
ここで面接終了です。
社長さんが観察しているのは
応募者の 「覚悟」 です。
「覚悟」 は 「能力」 を上回る要件です。
例えば
「自分が成長するためには、一時的に年収が下がっても転職する」
「通用しないかもしれないけれど、思い切ってチャレンジしてみる」
というように
新たな山に登ろうとしないと
新たな景色を見る事はできません。
「無謀な挑戦をしなさい」 という事ではありません。
無謀であれば
新たな企業に内定するわけがないのです。
採用企業もバカではありません。
内定を出すという事は
「この人は大いに可能性がある」
と、冷静に判断しているのです。
何度もチャンスを見送っている内に
いつの間にか歳を取って
昔だったら行けたはずの企業に
転職できない人が少なからずいらっしゃいます。
人生には 「勇気」 と 「大局観」 が必要です。
自分の能力を最大限活かさないと
もったいないですよね。
「やれなかった
やらなかった
どっちかな」 みつを
合掌。