「そんな美味しい話ばかりじゃないよ?」
久しぶりに
ガツンと言わせていただきます。
昔の私であれば
「そんな美味しい話ばかり
ころがってないよ。」
と、言ってしまうだろうなと
思う事があります。
人材紹介コンサルタントの仕事って
景気が良い時は
誰でも売れますよね。
しかし
不景気になると
普通のコンサルタントは
業績が落ちます。
業績が落ち込むと
年収が下がったり
異動させられたりして
転職を考えるコンサルタントも
増えますね。
当然、社内の雰囲気も悪くなりがちです。
そこで
転職のご相談にお越しになって
ご希望条件を伺います。
その際には
下記のようなご回答をされる方が
比較的多いです。
私:「ところで、今年の年収はどれぐらいでしょうか?」
Aさん:「今年は下がってしまって
750万円ぐらいだと思います。」
私:「そうですか。
それでは、昨年の年収はいくらでしたか?」
Aさん:「昨年は1100万円でした。」
私:「そうですか。
今年はかなり下がりましたね。
では、今後のご希望年収はいくらでしょうか?」
Aさん:「そうですね。
生活もあるので
できるだけ昨年に近い年収であれば
有難いですね。」
私:「そうですよね。
ただ、現実的には
なかなか難しい金額だと思いますが・・・。」
Aさん:「そうですよね。
私も人材紹介コンサルタントなので
わかります。」
私:「年収だけでお決めになるわけじゃないと思いますが
ミニマムのご希望年収はどうしましょうか?」
Aさん:「うーん、・・・・・。
それでは今年の年収の
750万円以上でお願いします。」
私:「承知致しました。
ただ、750万円でも簡単ではありませんよ。
それだけの業績を上げる
自信はあるんですね?」
Aさん:「・・・・・。
済みません。
転職先の会社で
初年度から
そこまでの業績を上げる自信はありません。」
私:「そうですよね。
環境が変わって
人間関係も一から作り直して
会社のリソースも変わりますからね。」
Aさん:「わかりました。
内定をいただければ
希望年収は柔軟に考えます。」
私:「はい。
私も最善の年収が出るように
交渉します。
ただ、面接には
『希望年収は柔軟に考えます』
というスタンスで臨まれた方が
良い結果が出ると思いますよ。」
Aさん:「わかりました。
宜しくお願い致します。」
要するに
コロナ禍の今年の業績が
その人の本当の実力です。
昨年までは求人バブルだったので
業績も年収もバブルだったという
客観的な認識が必要です。
しかし
実力があるホンモノのコンサルタントは
業績が落ち込んでいません。
「その実力差はどこで生まれるのか?」
と聞かれますと
「会社の看板や組織力やお金に頼らずに
自分でクライアントとキャンディデートの
リソースを全て開拓できるか?」
という事に尽きます。
「一人で素手で稼げるのか?」
という事です。
今は自分を厳しい環境の中で
鍛え直すチャンスです。
実力不足で年収が下がるのは
当たり前の話です。
そんな美味しい話ばかり
ころがってないよ。(笑)
「トマトがトマトであるかぎり
それはほんもの
トマトをメロンに
見せようとするから
にせものとなる」 みつを
合掌。