「今の会社に感謝して簡単に転職するな?」
先日
20代後半の人材コンサルタント
Aさんとオンラインで面談しました。
Aさんは
大手人材紹介会社で
RAを経験後
ここ数年はCAを経験されています。
きちんと仕事をされて
業績もちゃんと上げています。
Aさん:「以前からブログを拝見しています。
転職に関しては
まだ気持ちが固まっていませんが
ご相談させてください。
私の甘い部分は
厳しく指摘してください。」
私:「気持ちが固まっていなくても
全然大丈夫です。
本音で何でも話してください。
どんな悩みがあるのでしょうか?」
Aさん:「大きく三つあります。
①このまま毎日登録者との面談を続けるのか?
②今の会社のマネージャーの仕事内容にも魅力を感じない。
③職人的なシニアコンサルタントを目指すイメージも持てない。
このような理由で
今後も人材紹介会社で働くべきかと悩んでいます。」
私:「ははは。
その話だけ聞くと
夢も希望も無いですね。
それじゃあ、異業界に転職するしかないじゃないですか?
何か、Aさんのモチベーションが上がるような
興味があるキーワードはありませんか?」
Aさん:「大きく二つ、あります。
・これまでエンジニアを担当して来ました。
テクノロジーが世の中を進化させるという意味で
技術の世界には関心があります。
・それから、何か新たな市場を創造するとか
顧客との中長期的リレーションを構築するとか
そんな新鮮味のある仕事にも関心があります。」
私:「異業界で希望が実現できそうな会社はありますか?」
Aさん:「いやー、まだ全然見つかっていません。」
私:「そうですか。
そんな状況であれば
転職ありきで考えるのではなく
今の会社の中で
新たなポジションを探す方が良いと思いますよ。」
Aさん:「今の会社の中でですか?」
私:「そうです。
だって、Aさんの会社は
コロナ禍においても
積極的に中途採用をされていますよね?
それも、新たな市場や仕組みを創造するような
クリエイティブな職種ばかりですよね?」
Aさん:「それはそうですね。
たくさん募集していますね。」
私:「そうです。
そこで、現場を経験したAさんが
事業企画やサービス開発のような
ポジションに人事異動して
やりたい事を提案すればいいじゃないですか?
人事異動の自己申告制度がありますよね?
自己申告した事はありますか?」
Aさん:「ありません。」
私:「Aさんの会社は、とても良い職場ですよ。
オープンでフラットで自由で。
そんな会社って
実は非常に少ないんですよ。」
Aさん:「そうなんですか?
同業界であれば
他社もあまり変わらないと思っていました。」
私:「Aさん、それは大きな勘違いです。
御社はとても恵まれています。
同業他社に転職すると
堅苦しくて、すぐに嫌になりますよ。」
Aさん:「そうなんですか?
同業他社の知人もいますが
実態はわからないものですね。」
私:「誰もが自分の会社しか知らなければ
それが全てだと勘違いしているだけです。
それでは質問しますが
Aさんが自己申告制度で
社内の他のポジションに応募する事を
今のマネージャーに止められますか?
マネージャーと本音で話せますか?」
Aさん:「はい。
マネージャーにも異動の相談はできますし
何でも話せます。
人間関係は極めて良好です。」
私:「Aさん、そこですよ。
そういう関係や社風が大切なんです。
だから、今の会社は良い職場なんですよ。」
Aさん:「わかりました。
確かに恵まれた環境ですね。
まずは、社内で人事異動の可能性を探ります。」
私:「そうしてください。
会社や上司が嫌いじゃないのに
安易に転職しないで
社内での新たな可能性を探してください。
それでも道が開けなければ
1年後でも2年後でも
またあらためて、ご相談しましょう。」
会社というモノは
実際に入社してみないと
本当の実態はわかりません。
私自身
同業界で4社経験したからこそ
「同業者でも全然違う」
という事を身をもって知りました。
また、独立後も
数百人もの同業者の方々にお会いして
各社の実態情報を収集しています。
従って
単なる売上の序列だけでなく
社風の違いも知れるようになりました。
そこで考えますと
今回のAさんの会社は
とても恵まれた職場だと言えます。
従って
未だ転職軸が固まっていないAさんには
今の会社に留まる事を提案しました。
1年後、2年後のAさんが
どのようなキャリアを積まれているか?
大変楽しみです。
Aさん、応援しています。
「いまから
ここから」 みつを
合掌。