「えー、職務経歴書が10枚?」
昨年
ご相談いただいたAさんの
職務経歴書は10ページもありました。
大河ドラマのようで
ちょっと今まで
見た事もないボリュームです。
さすがに枚数が多過ぎて
見る気も起きませんね。
それも、40代とか50代のビジネスパーソンで
転職歴が10社ある人とかであれば
わからなくもありません。
しかし、Aさんは20代で
転職歴もないのです。
私は思わず
泡を吹きそうになりました。
しかし、Aさんは
ご自分の事をアピールしたくて
一生懸命で真面目なのはわかりますので
怒ってはいけません。
ここは、人材コンサルタントとして
冷静に対応しなければいけませんね。
私:「Aさんのようにお若くて
転職歴もないという美しいご経歴の方の場合
だいたい職務経歴書は1~2枚なんです。
Aさんは、なぜ10枚になったのですか?」
Aさん:「そうですよね。
他の人材コンサルタントの方からも
多過ぎると言われます。」
私:「そうでしょうね。
確かに大変丁寧に書かれてありますが
なぜ10枚になったのでしょうか?」
Aさん:「はい。
それは、部署名の変更があったり
既存顧客担当から
新規開拓担当に役割が変わったり
細かな事を書いている内に
気がついてみたら
10枚になっていました。」
私:「なるほど。
確かに、会社組織が試行錯誤する中で
そういう変更がたくさんあったんですね。
熟読すると、実によくわかります。」
Aさん:「ただ、やはり多過ぎますよね?
済みません。」
私:「いやいや、Aさんが謝る必要はありません。
真面目で丁寧なのは、Aさんの立派な長所です。」
Aさん:「できるだけ、枚数を減らすように
まとめてみます。」
私:「ありがとうございます。
やってみましょう。
結局、Aさんの職務経歴書を見て
面接するかどうかの判断をするのは
応募企業の人事や社長さんや現場責任者の方です。
それらの方々が
『要点がわかりやすくコンパクトにまとまっているな』
と、思っていただく事が
内定を獲得するための第一歩ですからね。」
Aさん:「そうですよね。
わかりました。
できるだけ、コンパクトにまとめてみます!!」
このように、おっしゃったAさんから
数日後に新たな職務経歴書が届きました。
期待に胸を膨らませて
添付ファイルを開いたら
職務経歴書は5枚になっていました。
Aさん、頑張って半分に減らしたんですね。
大変お疲れ様でした。
しかし、もう一度、更に半分に減らしてみましょう。
「毎日少しずつ
それがなかなか
できねんだなあ」 みつを
合掌。