「若手コンサルタントの台頭が業界を進化させる?」
最近の将棋界では
18歳の藤井八段(王位・棋聖)が
大活躍している事によって
将棋界全体が盛り上がっています。
藤井八段のような
プロ棋士を目指して
将棋に打ち込む子供も
増えています。
私は
「若者の台頭が業界を進化させる」 という意味では
将棋界も人材紹介業界も
大局的に見れば同じだと考えています。
30年前
現在の羽生永世七冠もまだ十代でした。
羽生さんが、すい星のように現れた時にも
将棋ブームが起きました。
その後、25歳の若さで
当時の七大タイトル全部を
独占して大きな話題になりました。
やはり、30年ぐらいで
新たなスターが出てくるんでしょうね。
ただ、二人を取り巻く
環境には大きな違いがあります。
それは
「身近にAIがあるか・無いか?」
という事です。
羽生さんが若い頃は
将棋ソフトなんて
まだまだ話にならないほど
弱かったです。
それに対して
現在、活躍している藤井八段にとっては
AIの存在は極めて身近で
欠かせないものになっています。
羽生さん世代は
若手の強い棋士が集う
「研究会」 で切磋琢磨する事や
PCに他の棋士の棋譜を保存して
検討する事によって
強くなりました。
そうやって
羽生さんを筆頭に
羽生世代と言われる
同世代の棋士は強くなりました。
PCと研究会で強くなりました。
もっと昔の棋士は
敵に自分の手を明かす
「研究会」 などには参加せず
一人で研究していました。
それに対して
現在の藤井八段は
①PCによる他の棋士の研究
②AIによる最新の差し手の研究
③若手ライバルの永瀬二冠とのVS研究会
という、三つの武器を持っています。
こうして振り返りますと
「個々人の時代」 ⇒ 「PC&研究会の時代」 ⇒ 「PC&AI&研究会の時代」
というように
テクノロジーや棋士の価値観の進化と共に
将棋も進化してきた事がわかります。
この事象は
人材紹介業界においても
確実に進んでいます。
要するに
「個人力時代」 ⇒ 「個人力&組織力時代」 ⇒ 「個人力&組織力&テクノロジー時代」
というように変化しています。
もっと言いますと
ベースに個人力は必要ですが
テクノロジーを上手に使いこなせる組織やコンサルタントが
前世代を追い越して台頭し
人材紹介業界を進化させるでしょう。
コンサルタントとしての理念や
行動指針を大切にしながら
進化すれば良いと思います。
一方、AIに勝てなくなった
将棋や囲碁の棋士が
今も存在している理由は何でしょうか?
それは
「人間対人間」 というアナログな闘争感情や
観戦しているファンの気持ちや
「手触り感」 ではないかと感じます。
若い人たちに大いに頑張っていただきながらも
我々、アナログコンサルタントも
人間の良さを大切にしながら
人材紹介道を追求し続けたいと思います。
「いちずに一本道
いちずに一ッ事」 みつを
合掌。