「コンサルタントの転職活動が加速してきた?」
お盆明けから
今月にかけて
転職相談のお問い合わせが
顕著に増えてきました。
その方々は
第一線でご活躍中の
人材コンサルタントが多いです。
先日、ご相談させていただいた
プレイングマネージャーのAさんも
そのお一人です。
私:「Aさん、こんなに若くしてマネージャーなんて
出世頭ですね。」
Aさん:「そう言われるとそうかもしれません。」
私:「その若さで年収2000万円ですか?」
Aさん:「いや、今年は1800万円ぐらいになると思います。」
私:「周囲から見たら
恵まれた環境に見えますが
なぜ、転職を考えているんですか?」
Aさん:「お金の問題じゃないんです。
年収は下がってもいいです。
現場の状況が理解されず
適切でスピーディーな
経営判断がされない事が
私や他のコンサルタントの悩みなんです。」
私:「なるほど。
ただ、現場の状況を経営陣に伝えて
会社を正しい方向に動かすのが
マネージャーの仕事ですよね?」
Aさん:「その点、力不足は私も自覚しています。
しかし、部長とは情報共有できていますが
その上の役員や社長には
現場の意見が理解されません。」
私:「それはなぜですか?」
Aさん:「社長も役員も天下りで
人材紹介業の経験が無いのです。」
私:「未経験者が社長や役員をやっているんですか?
最近のあるあるですね。」
Aさん:「経験が無くても
勉強したり、現場を知ろうとする姿勢があれば
いいと思いますが
それが全く感じられません。」
私:「その結果、今の御社はどんな状況ですか?」
Aさん:「コロナ不況対応が後手後手になって
急速に収益が悪化しています。
そのために
コンサルタントの給与を下げようとしています。」
私:「経営責任をコンサルタントに押し付けるとは
卑怯な経営者ですね。」
Aさん:「そうなんです。
何の手も打たずに
責任を現場のコンサルタントに押し付ける事が
私は許せません。
また、同僚のコンサルタントも
モチベーションが落ちてきています。」
私:「Aさんは、マネージャーとしてどうしますか?」
Aさん:「人材紹介会社は
今の会社しか知りませんし
ここまで育ててもらった
恩義も感じています。
だから、できれば今の会社で
頑張り通したいです。」
私:「そうですね。
Aさんの役割としては
もう少し頑張ってみてください。」
Aさん:「はい、そうですね。
ただ、武谷さん
本当にダメな時は
まとめて数十人連れて退職しますので
その時は宜しくお願い致します。」
私:「数十人ですか?
売れないコンサルタントでは
お役に立てませんよ。」
Aさん:「いいえ、業績の良い数十人です。
できる人たちです。」
私:「そうですか。
Aさんは人望がありますね。
そんな精鋭揃いであれば
スピンアウトして独立した方がいいですよ。」
Aさん:「はい。
それも視野に入れて考えています。」
私:「わかりました。
資金面や経営面での
良い協力者も探せますので
そういう人もご紹介しますね。」
Aさん:「ありがとうございます。
色々な選択肢を検討しますので
是非、宜しくお願い致します。」
Aさんのような
現場の核となっている
マネージャーや
業績上位のコンサルタントに
愛想をつかされると
会社としても厳しいですね。
経営陣の皆さんは
今こそ現場の状況を知る努力をしていただき
大切な社員が流出しないような
手を打ってください。
「やれなかった
やらなかった
どっちかな」 みつを
合掌。