「また血だらけの男?」
『愛知県警中村署は23日、東京都練馬区、
無職の男(61)を器物損壊の疑いで現行犯逮捕した。』
発表によると、男は同日午前8時半頃~40分頃、
「のぞみ90号」に乗車中、京都―名古屋間で、
座席に自分の両腕の傷口から血液を付け、
カバー約80枚を汚した疑い。
調べに対し、「手と腕をドアに挟まれてけがをした」と供述し、
認否については曖昧な受け答えをしているという。
車内を巡回中の警備員が、6~1号車にかけ、
座席に血を付けながら歩く男を確認。
名古屋駅で下車したところを取り押さえ、同署員に引き渡した。
4/24(金)読売新聞より。
この時期に
とんでもない迷惑で
勘弁してほしいですね。
ところで
『血だらけの男』 と聞くと
以前も似たような事件が
あった事を思い出しました。
もう10年以上前ですが
当時、リクルートエージェントの総務部長だった
Sさんと飲みました。
私:「大企業の総務部長って大変だね。
色々と困った事が起きると
リクスマネジメント責任者として
対応しなくちゃいけないよね?」
Sさん:「本当にそうなんですよ。」
私:「例えば、最近
どんな困った事があった?」
Sさん:「金曜日になると
毎週 『血だらけの男』 が
受付に現れるんですよ。」
私:「え!!
どういう事?」
Sさん:「とにかく、金曜日に
『血だらけの男』 が
総合受付に現れて
大変なんですよ。」
私:「受付さんもお客さんも
みんなパニックだよね?」
Sさん:「もー、大変です。」
私:「それで、どう対応してるの?」
Sさん:「えー、とにかく個室にご案内して
お話を伺って
冷静になっていただいて
お帰りいただいています。」
私:「いやー、それは沈着冷静な
Sちゃんにしかできないよ。
さすが凄いね。」
Sさん:「いやいや、それでも
次の金曜日になると
また現れるんですよ。
大変ですよ。」
私:「ところで、なんで血だらけなの?」
Sさん:「いやー、それがわかんないんですよ。」
私:「でも、そのために
毎週、Sちゃんが待機して
冷静に対応して
事態を収拾しているんだよね?」
Sさん:「そうですけど・・・。」
私:「素晴らしい人事だね!!」
Sさん:「何がですか?」
私:「冷静沈着なSちゃんを
総務部長にしたという人事が
素晴らしいよ。」
Sさん:「いやー、僕は
そんな仕事をするために
働いているつもりはないんですけどね。」
私:「でも、必ず誰かがやらないといけない。
そう考えると
Sちゃん以上の総務部長を
思いつかないよ。
さすが、Sちゃんだよね?」
Sさん:「何かほめられているのか?
笑われているのか?
素直に喜べないですね。」
私:「ほめているに決まっているじゃん。
その仕事は
Sちゃんにかできないよ。」
Sさん:「そうかなー?」
そう言いながら
しみじみとビールを飲んでいる
Sさんの横顔を
思い出しました。
その後
Sさんの
粘り強い対応と説得によって
『血だらけの男』 は
現れなくなったそうです。
これ以上
『血だらけの男』 が
世の中で出没しない事を祈ります。
「ひとの世の幸不幸は
人と人とが逢うことから
はじまる
よき出逢いを」 みつを
合掌。