「地方創生を志す人が増えている?」
最近、ご相談にお越しになる方の中に
地方創生を志す方々が増えています。
特に、人材紹介会社の中上級管理職で
優秀な人材が多いです。
実際、何らかの手段で転職先を見つけて
U・Iターンされる方も散見されます。
詳しい人には 「釈迦に説法」ですが
下記のような、地方創生の基本理念と目標を確認しておきます。
・基本的な考え方
まち・ひと・しごとの創生と好循環の確立
「しごと」が「ひと」を呼び、「ひと」が「しごと」を呼び込む好循環を確立するとともに、
その好循環を支える「まち」に活力を取り戻す。
・政策の基本目標(4つの基本目標)
1.地方における安定した雇用を創出する。
2.地方への新しいひとの流れをつくる。
3.若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる。
4.時代に合った地域をつくり、安心な暮らしを守るとともに、地域と地域を連携する。
上記のように、やはり
「雇用の創出」 = 「地方経済の活性化」 という事が最大の課題です。
ただ、いきなり若い世代の雇用創出は困難です。
魅力的な就職先や転職先となる優良企業がなければ
若い世代の雇用創出はできません。
しかし、地方既存の数少ない大企業だけでは
雇用創出にも限界があります。
何社か前例があると思いますが
大都市圏にある大企業の本社を
地方に移転させるのも一つの方法ですが
そんなに簡単な事ではないでしょうね。
そこで、魅力的な中小企業や成長企業に
新たな雇用創出の期待がかかります。
要するに、地方の中小企業を活性化させ
魅力的な優良企業に変身してもらわなければいけません。
ただ、そこには経営者の高齢化による事業承継の課題や
経営者の能力を引き上げなければいけないという課題が
存在しています。
そこで、東京など大都市圏で働いている
優秀な経営幹部を地方の中小企業に橋渡しをして
魅力的な企業に変身させようという動きが盛んになっています。
元気で能力が高い経営者が活躍し
地方の中小企業の業績を立て直し活性化させないと
若い世代の雇用など創出できないからです。
これには、国、地方自治体をはじめ
地方銀行、信用金庫なども
大手人材紹介会社などと業務提携して
大都市圏の優秀な経営者をU・Iターン転職してもらう
取り組みを始めています。
しかし、「言うは易く行うは難し」 であって
そもそも大都市圏の企業では
経営者として機能したかもしれませんが
それが地方の中小企業でも機能するとは
限りません。
従って、既に成功事例も出始めている一方で
失敗事例も出ています。
たた、転職する経営幹部側だけではなく
受け入れる中小企業側にも課題がある場合も
少なくありません。
その結果、大きく二つの改善努力が必要です。
1 どこでも通用する経営プロ人材の育成
2 受け入れ側の中小企業の教育
上記のような課題を
国、地方自治体、金融機関、人材紹介会社、コンサルティング会社などが
サポートして解決しなければなりません。
また、経営者だけ変えれば何とかなる問題でもなく
中小企業で働く社員の能力向上も必要です。
とにかく、相当な難題ですから
簡単には解決できないでしょうが
人生100年時代と言われる現在
中高年幹部の最後の仕事としては
大変やりがいはあるでしょう。
また、地方でくすぶっている若い世代や
大都市圏で将来に不安を抱えながら働いている若い世代の中にも
自然豊かな環境で健全に働けるチャンスを
魅力的に感じる人もいるでしょう。
一つ一つケーススタディーを積み重ねて
成功事例も失敗事例も共有しながら
進んで行くしかありませんね。
未だに占領されている北方領土は
ロシア政府が現地で働く家族を
経済的に優遇支援しているようです。
もちろん、政治の力も必要ですが
税金ばかり使えませんし
できれば民間主導の方が健全ですね。
「やれなかった
やらなかった
どっちかな」 みつを
合掌。