「10社も内定してどうするの?」
数か月前
どこでも内定しそうなAさんが
ご相談にお越しになりました。
どこでも内定しそうですが
いつものように
Aさんに合いそうな優良企業に絞って
3社だけご紹介しました。
さすがのAさんは
そんな難関企業3社すべてから
内定を獲得されました。
「さー、3社の中で
どこを選ぶのかな?」
と、普通は思いますよね。
しかし、Aさんは
友人・知人からの紹介や
自主応募なども含めて
10社に応募されおり
その10社すべてから
内定を獲得されました。
尚且つ
その10社にも共通点があるわけではありません。
・そもそも業界や仕事内容が違う。
・同業界でもターゲットにしている市場が違う。
・企業規模や知名度や年収も違う。
と言った、まさに色とりどりの顔ぶれです。
このように転職先の選択軸が
定まっていないので
いつまで経っても
どの会社を選んで良いのかわからなくなり
Aさんは、意思決定ができませんでした。
その結果
10社中5社が
回答期限を過ぎてしまい
「内定取り消し」 になりました。
私が早期に
Aさんの選択軸を決めるようにできなった事が
このように事態を混乱させ
多くの企業様にご迷惑をおかけする結果を招きました。
どこでも内定しそうな人材だからと言って
その人の言いなりになってしまうと
こんな結果につながります。
「キャンディデートの意思を尊重する」 という事と
「キャンディデートの言いなりになる」 という事は
全く違いますよね。
・仕事内容で選ぶのか?
・知名度や規模や給与で選ぶのか?
・誰と一緒に働くのかで選ぶのか?
最初の面談、応募先企業選定、一次面接、二次面接、最終面接、内定など
転職活動の節目節目で方向性を確認して
深く絞りながら進めないと
どんどん拡散して
ただただ時間がかかってしまい
企業にとっても
キャンディデートにとっても
良い事はありません。
社会人の転職活動は
学生の就活とは違います。
「自分探しの旅」 ではないのです。
いや 「自分探しの旅」 は一生続きます。
ですが、だらだらと流れに任せるのではなく
どこかで踏ん切りをつける必要があります。
意思決定しないと前に進めませんし
新たな景色を眺める事もできません。
また、採用企業の立場から見ますと
「企業が割いてくれる時間」 = 「貴重な投資」 = 「お金」
というビジネスパーソンらしい意識も持っていただけるように
覚悟と節度のある転職活動を促したいと考えます。
「間口をひろげると
奥行は浅くなる」 みつを
合掌。