「部下を詰めるだけのマネージャーから新市場のクリエイターへ?」
皆さんの周囲に、こんなマネージャーはいませんか?
上司:「お前、今日も約束したKPIが達成できてないな。
どういう事だ?」
部下:「一生懸命やっているんですが
ハードルが高くて・・・・・。」
上司:「ハードルが高くても絶対やらなければ
目標達成もできないぞ。
なぜ、こんなに紹介数や面接数が少ないんだ?」
部下:「そんなに紹介できる人材がいなんです。」
上司:「そんなわけがない。
求人のランク分け表を見せてみろ。」
部下:「はい、どうぞ。」
上司:「ほら、Aランク求人に対する紹介が少なすぎるぞ。
この求人に紹介できる人材はもっといるはずだ。」
部下:「人材がいたとしても
応募承諾が取れないから
企業に紹介できないんですよ。」
上司:「ほー、それじゃあ
どんな応募承諾の取り方をしているんだ?」
部下:「人材の志向に合わせて
この求人の魅力を説明しています。」
上司:「やっぱり、そんな感じでやっているから
応募承諾が取れないんだ。
登録者が応募しない理由を
きちんと詰め切れてないじゃないか?」
部下:「えー、だって自分の志向と違うので
応募しませんと言われたら
仕方ないですよね?」
上司:「だから、その人材の漠然とした志向に関して
具体的に突っ込んだ会話ができてないじゃないか?
志向の具体的な中身に言及せずに
相手の言いなりになっているじゃないか?」
部下:「だって既に当社から3社も紹介していますし
それも優良企業ばかりです。
それなのに、あえて私の企業の求人に
応募してもらう必要はありますかね?」
上司:「勝手に決めつけるな!!
優良企業だからこそ
内定するのも難しいに決まっているだろう?
それに比べると
お前の求人は見劣りはしても
この分、採用ハードルが低いから
内定する可能性が高い。
だから、チャンスなんだよ。」
部下:「それだったら、3社の選考結果がNGだった時に
再度、この求人を薦めてみます。
第一志望軍の3社の結果が出ていない今のタイミングで
応募承諾を取るのは無理です。」
上司:「本気にやる前から『無理です』と決めつけるな!!
とにかく、今日中に応募承諾を取れ!!
それができるまで帰るな!!」
この上司も一生懸命で
メンバーの甘えやあいまいさに妥協せず
且つ、各論に迫る指導をしている点は立派です。
「リーダークラス」 としては頑張ってますね。
従って、この上司の言い分もわかりますし
このような 「鬼軍曹」 も一定人数必要でしょう。
私も20代後半で世間知らずのマネージャーの頃は
同じようなものでした。
ただ、毎日毎日、こんな細かい詰めの連続では
夢も希望もなく
お互いに仕事がおもしろくなくなりました。
自分もメンバーも
どんどん暗くなって沈んでしまうんですね。
全然モチベーションが上がりません。
「なんて、クリエイティビティーの低い仕事なんだろう?」
「とにかく決めればいいという顧客不在の指導だな」
と感じて、殺伐とした気分になります。
そういう殺伐とした会社は
社員の表情や離職率に
それが見事に表れてしまい
かわいそうになります。
マネージャーの仕事は
メンバーとは異なり
今よりも未来を考え
手を打つ仕事です。
自ら市場のリサーチを積極的に行い
新市場を切り拓くクリエイティブな仕事です。
それができるから、メンバーにも尊敬され
「自分もあんなマネージャーになりたい!!」
と、あこがれられる立場です。
それ未満の仕事は
マネージャーではなく
せいぜいリーダーレベルの仕事です。
「マネージャーのレベルが会社のレベル」 です。
「そのとき
どう動く」 みつを
合掌。