「人材を『玉(タマ)』と呼ぶな?」
先日、ご相談にお越しになった
現役コンサルタントのAさんの悩みです。
私:「Aさん、何か悩みでもあるんですか?」
Aさん:「月末、会社の数字が足りない時に
キャンディデートに対して
無理なクロージングを強要される事です。」
私:「あっちこっちの人材紹介会社で
よくやっているようですね。」
Aさん:「そんなウワサは聞きますが
どこでもやっているんでしょうか?」
私:「いいえ、全然やってない会社もあります。
少なくとも私は
無理なクロージングをやっている会社とは
取引しません。
目標達成のためとは言っても
そんな事は自社の勝手な都合であって
キャンディデートには全く関係ない。
モラルハザードもいい加減にしないと
その会社や社員が腐ります。」
Aさん:「そうですよね。
キャンディデートの方に対して
進路選択の検討時間を与えないという方針には
大いに疑問を感じます。
少なくとも、後輩のコンサルタントには
同じような事はさせたくないです。」
私:「そうですね。
Aさんは、流されずしっかりしたモラルを持っていますね。
他に悩みはありますか?」
Aさん:「あとは
『3か月働いたら返金しなくてもいいから辞めてもいい』
とか言っている人もいて
これにも腹が立ちます。
企業や他人の人生を何だと考えているんだろうと。」
私:「それもひどいですね。
他にも何かありますか?」
Aさん:「この言葉に象徴されていると思うんですが
登録者やキャンディデートの事を 『玉(タマ)』 と呼ぶ人もいます。」
私:「まさに、一事が万事ですね。
人を人と考えずに
売上を上げる材料とでも思っているんでしょう。」
Aさん:「こういう悪い文化や習慣を
後輩に真似してほしくないんです。
しかし、私だけが抵抗しても
相手にされません。」
私:「Aさん、そんな会社にいつまでいるつもりですか?
後輩も誘って転職した方がいいと思いますよ。
同業他社でもまともな会社はたくさんあります。」
Aさん:「はい。
そのつもりで相談に来ました。
宜しくお願い致します。」
この業界の恥部とも言える
悪い文化・習慣、汚い言葉ですね。
「悪気でやっているわけじゃない」 と言っても
毎日やっていると
それが習慣となり、悪い文化として定着してしまいます。
Aさんの会社の人たちは
自分の子どもなど家族に対して
自分の仕事内容や仕事に対する姿勢を
胸を張って語れるのでしょうか?
「馴れ
馴れるな
馴れるな
一生馴れるな
馴れると
感動がなくなってしまう
感動がなくなったら
人生はおしまいだ
何回同じことをやっても
今日が初めて
初めてだから
緊張で身体がふるえる
ふるえていいのだ
初心だからふるえるのが
あたりまえなのだ
馴れほどこわいものはない
いつも初めて
いつも初心」 みつを
合掌。