「会社が自宅です?」
若い頃を思い出すと
会社の居心地が良すぎて
自宅のようにリラックスしてしまい
なかなか帰宅しない人が多かったです。
会社が自宅であり
上司や同僚・後輩は家族です。
お互いの自宅に泊まったりするのは当り前で
休日も一緒に旅行やゴルフに行ったり
まさに家族ぐるみのお付き合いをしていました。
旦那同士より
奥さん同士や子ども同士の方が
仲良くなったり
一緒に旦那の愚痴を言ったりしてました。
「仲良くなるのはいいけれど
一緒になって俺たちの文句を言うのは勘弁してくれ。
一緒になって俺たちのお小遣いを下げるのは勘弁してくれ。」
そんな感じでした。
高度成長時代の日本企業みたいですね。
しかし、今ではかなり雰囲気も変わって
会社とプライベートな時間との境界線が
ハッキリしてきています。
当然ですが
「会社は働き収入を得る場」 であり
「家庭は家族との生活の場」 です。
私も20代・30代は
会社と家庭との境界がなくても平気で楽しかったですが
40代以降は
さすがに公私の時間は分けた方が
リラックスできるようになりました。
これも多分、私に限った話ではなく
多くの皆さんに共通する話ではないかと思います。
それぐらい
「年齢と共に家庭の比重が大きくなってくる」
という事だと思います。
特に、40代・50代は
親の面倒や
子どもの進路選択
ローン返済などが重なり
家庭環境の変化が大きく
一番大変な時期です。
会社においても
部長から役員に上がる時期であったり
益々責任が重くなり
一番の踏ん張り時です。
偉い人は
大変な事を同時にやってのける能力があるのですが
凡人にとっては
そんな簡単な事ではありません。
そして、若い頃のように
毎晩飲みに行ける同僚も少なくなります。
ストレスを抱えて自宅に帰り
家庭の問題で更にストレスを抱えて
翌朝も疲れたまま出勤する人が増えます。
その結果
外国人が日本に来て通勤電車に乗ると
「日本人は
どうしてみんな
あんなに元気なく
出勤しているの?
とても幸せに見えない。」
と、言われてしまいます。
外国人は
「会社は自宅ではない。
会社では効率よく仕事をして
きちんと収入を得る。
そして、できるだけ早く帰宅する。
自宅に仕事は持ち込まず
家族や友人と楽しい時間を過ごして
リフレッシュする。」
というように、メリハリがきいているのでしょうね。
日本も明らかに
その方向に進んでいると思います。
「社内も大切だが
社外の人とのお付き合いも大切にする」 とか
「家族との時間や
自分の時間を大切にする」 とか
バランスを取る人が増えていると思います。
今後も、若い頃の上司・同僚・後輩との
貴重なお付き合いは大切にしたいですが
社会的には 「社内ベッタリ」 の狭い世界からの卒業ですね。
「ひとの世の幸不幸は
人と人とが逢うことから
はじまる
よき出逢いを」 みつを
合掌。