「同時に10社応募してます?」
先日
20代の法人営業職のAさんが
ご相談にお越しになりました。
私:「はじめまして。
この度は、ご相談のお申し込みをいただき
誠にありがとうございます。
ところで、なぜ弊社のような零細エージェントに
お問合せいただいたのでしょうか?」
Aさん:「はい。
実は今
他の人材紹介会社経由で
同時に10社も応募していまして
何が何だかわからなくなってきたんです。」
私:「あー、よくあるお話ですね。」
Aさん:「やっぱり、そうなんですね。
仕事をしながら
10社も応募すると
スケジューリングも難しいですし
ちゃんと準備もできないので
パンクしそうです。」
私:「そうでしょうね。
ところで、Aさんの転職理由は
どんな事なのでしょうか?」
Aさん:「はい。
今は、モノの営業をやっているのですが
今後は無形商材の営業をやりたいんです。」
私:「それはなぜですか?」
Aさん:「やはり、モノの営業は
モノの性能や価格というような条件で
お客様に選ばれる事が多いです。
それに対して
無形商材の営業であれば
もっと担当営業の努力や提案力によって
選ばれる余地が大きいのではないかと
思いました。
実際に、無形商材の営業をやっている
友人に相談しても
担当営業の力の見せ所が多いと感じました。」
私:「なるほど。
ところで、今応募されている10社は
どのような営業職の求人でしょうか?」
Aさん:「色々と多くの業界に渡っています。
金融、不動産、ブライダル、教育、人材派遣、人材紹介などです。
薦められるままに応募してしまって
もっと絞り込むべきだったと後悔しています。」
私:「何を基準に絞りたいのでしょうか?」
Aさん:「仕事内容です。
自分なりに調べたり
面接に行って話を聞いた感じでは
人材紹介業に関心が強いです。
それで今回、武谷さんの事を知って
ご相談させていただきました。」
私:「人材紹介業のどこに魅力を感じたんですか?」
Aさん:「企業に対して
必要とされる人材を紹介する事によって
企業にも人材にも喜んでいただけるからです。
それによって、人材コンサルタントも喜べると思います。」
私:「なるほど、『三方よし』 ですね。
ところで、今、求人を紹介してもらっている人材紹介会社からも
誘われませんでしたか?」
Aさん:「実は、誘われています。
でも、ちょっと疑問があって
応募するかどうか迷っています。」
私:「なぜですか?」
Aさん:「お人柄は良い方なのですが
お客さんが多すぎて時間が無いのか?
私の話や考えをあまり深く聞かないで
同時に10社も
色々な業界の会社を紹介するというのは
私がやりたい人材紹介とは違うなーと
感じているからです。」
私:「なるほど。
それでは、Aさんは
どんな人材紹介をやりたいんですか?」
Aさん:「企業と人材のお話や考え方を深く聞いて
本当に自信を持てる求人や人材に絞って
丁寧に紹介したいです。
武谷さんには
そんな人材紹介会社を紹介していただきたくて
今日相談に来ました。」
私:「わかりました。
それではちょっと長くなるかもしれませんが
今から2時間程度、お付き合いください。」
Aさん:「はい、喜んで。
宜しくお願い致します。」
色々な転職希望者がいて
色々なご要望があって
色々な人材紹介のやり方がありますが
現在勤務中の方に
同時に10社は多すぎるかなと感じました。
そのやり方であれば
人材コンサルタントは人間ではなく
AI でも ロボット でもいいかなと。
「ひとの世の幸不幸は
人と人とが逢うことから
はじまる
よき出逢いを」 みつを
合掌。