「来年のメインクライアントを作ろう?」
今日は10月末日ですね。
今年も残り2か月です。
目先のQ目標達成も大切ですが
早く来年の事を考えて
動かないといけませんね。
11・12月は
来年のための種まきの時期です。
昔、ある戦略コンサルタントから
インタビューを受けました。
戦略コンサル:「なぜ、この会社は
取引額上位企業の顔ぶれが
毎年入れ替わっているんですか?
ビジネスとして非効率じゃないですか?」
私:「そうなんです。
お客様がよく入れ替わるビジネスなんですよ。
昨年100人採用した会社が
今年も100人採用するって
決まってるわけないでしょう?
企業はイキモノですから。」
戦略コンサル:「そんなに変わりますか?」
私:「企業はイキモノだという意味はわかるでしょう?」
戦略コンサル:「百も承知です。」
私:「だから、企業は毎年同じ経営計画じゃないし
マクロもミクロも含めて
経営環境も変わるので
採用人数も採用基準も一定しない方が普通です。」
戦略コンサル:「そうだとしても
取引額をできるだけ落とさないように努力するのが
営業の仕事でしょう?
そういう工夫や提案とか
ちゃんとやってるんですか?」
私:「工夫や努力で何とかなるのなら
何とかしますよ。
実態は
求人企業側が
・今年の採用人数は●●人です。
・採用職種の中で、優先順位が高いのは〇〇です。
・昨年は緩めでしたが、今年はハードルを高くします。
・その理由は、◎◎です。
・これは、役員会決定事項です。
と言われたら
そう簡単にひっくり返せないですよ。」
戦略コンサル:「ほー、その言いなりになって
毎年の取引額上位企業の
顔ぶれが変わっていると?」
私:「そうです。
企業はイキモノだから
普通、昨年採用したレベルの人材は
今年は採用しませんよ。
採用基準はどんどん上がります。
それは、その企業が成長・発展して
ステージが変わった証拠だから仕方ないです。
喜ばしい事です。」
戦略コンサル:「へー、採用基準が上がると
それに対応できず
優秀な人材を紹介できないから
取引額がダウンしても
平気で見過ごしているんですか?
もっと優秀な人材を紹介できないんですか?」
私:「はい。
優秀な人材に絞って
ご紹介する結果として
取引額はダウンします。
優秀な人材は
その辺にゴロゴロしていませんから。」
戦略コンサル:「貴方たちが力不足で
優秀な人材を紹介できないから
もっと採用基準の低い企業に
乗り換えるという事ですか?」
私:「はい、営業的には当然です。
注力する順番を変えます。
その時に旬な企業というものがあります。
意識的にメインクライアントの顔ぶれを入れ替えないと
前年以上の売上は上げられないというのが現実です。
おっしゃる通り
力不足と言われたら
その通りですが
貴方のような優秀な人材は
その辺にゴロゴロしてないのも事実です。」
戦略コンサル:「しかし、それでは
前年の上位企業から不満が出ますよね?
少し採用基準を上げたら
急に紹介できないのか?と。」
私:「はい。
そう言われても
採用基準を上げたのだから仕方ないでしょう。
採用基準を上げた事よって
採用活動において
競合する会社の顔ぶれが
前年よりも優良企業になるわけです。
優秀な人材に絞って採用する場合は
採用上の競合他社に負ける事が多くなります。
それをご説明するのも
我々の仕事です。
このまま妥協しないで
採用目標を達成できなくてもいいのか?」
戦略コンサル:「採用基準を下げろと
圧力をかけるんですか?」
私:「いいえ、当社の力不足で、誠に申し訳ございません。
あとは、御社が決めてください、と申します。
・このままの採用基準で走る。採用人数だけを追わない。⇒OK
・やっぱり、採用基準を緩和する。⇒OK
・雇用条件をもっと魅力的にする。⇒OK
・君の会社には期待できないから、他のエージェントに頼む。⇒OK
どれを選択するのもクライアント次第です。」
戦略コンサル:「高い採用基準に対応する努力は放棄するわけですか?」
私:「いいえ、その努力は永遠に積み重ねます。
難易度の高い要求にも応えたいですよ。
ただ、今すぐできないのであれば
それは早く率直にクライアントにお伝えするのも
我々の責務です。」
戦略コンサル:「そして、現実的には
決まりやすい企業に決めるから
毎年、取引額上位企業の顔ぶれが変わる?」
私:「単に、決まりやすい企業ではなく
その中でも、将来性豊かな優良企業に的を絞りますよ。
なんでも決めればいいわけじゃないです。
『言うは易く行うは難し』 です。」
「考えてばかりいると
日がくれちゃうよ」 みつを
合掌。