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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「新聞を読まないと面接で落とされるよ?」

「新聞を読まないと面接で落とされるよ?」

私が内定した頃の

リクルートの正式な最終面接は

西日本の学生は

大阪支社で行われていました。

東日本は

もちろん、東京本社です。

しかし

私のような熊本大学の田舎者は

九州支社で

事実上の最終面接が実施されていました。

採用担当の先輩に何度も呼び出され

アルバイトをしたり

他大学の学生と

就職に関するディスカッションをしたりしました。

更に、先輩と酒を飲んで意気投合すれば

最後は、九州支社長との面接だったのです。

先輩:「武谷、また九州支社に遊びに来いよ。」

私:「バイト代と交通費を払ってくれるなら行きますよ。」

という事で

バイト代目当てに遊びに行ったら

先輩:「お前、のんきに日経新聞を

    読んでる場合じゃないぞ。

    今から九州支社長を呼んでくるから

    ちょっと待ってろ。」

私:「九州支社長ですか?

   どんな人ですか?」

先輩:「偉い人だよ。

    これからもっと偉くなると思うけど。

    ちゃんと挨拶しろよ。」

そう言われて

しばらく待っていたら

貫禄と言うか

風格のある人が

先輩と一緒に入ってきました。

支社長:「武谷君

      九州で法人所得で1位の会社はどこだ?」

私:「それは、九州電力でしょう?」

支社長:「それじゃあ、2位はどこだ?」

私:「TOTOだと思います。」

支社長:「そうだな。

      リクルートはまだ九州では知名度が低いが

      もし、九州に本社があれば

      3位がリクルートだ。」

私:「へー、そうなんですか?」

支社長:「もし、ご両親に

      『リクルートなんて聞いたこともないし大丈夫か?』

      と言われたら

      九州にあったら3位の会社だと説明しなさい。」

私:「はー、わかりました。

   うちの両親は

   私が決めたら反対しないので大丈夫です。」

支社長:「そうか。

      ところで、これまでの君の人生を話を聞かせてくれ。」

そこから、延々1h時間半

私の独演会でした。

支社長は

私のような学生のしょーもない話を

黙って聞いてくれました。

そして最後に

支社長:「君のような自分勝手な人間は

      普通の会社は合わないよ。

      うちのような

      成長企業で暴れなさい。」

と言われて

力強く握手されました。

先輩:「武谷、お前はよくしゃべるな。

    まー、ちょっと飲みに行こう。」

という感じで

突然の最終面接が終わりました。

「握手」=「シェイクハンド」=「内定」 だったのです。

ただ、ここで重要だったと思ったのは

最初の支社長からの質問です。

支社長:「武谷君

      九州で法人所得で1位の会社はどこだ?」

私:「それは、九州電力でしょう?」

支社長:「それじゃあ、2位はどこだ?」

私:「TOTOだと思います。」

ここで、私がとんでもない回答をしていたら

「なんだ、ただのバカ学生だな」 で終わり

内定しなかったと思います。

ビジネスや経済に関する興味関心・情報感度を

たった一つの質問で見極められるわけです。

これが 「ボーダーライン」 です。

JACリクルートメントでの新卒採用では

神村さんが

「インフレとデフレに関して説明して?」

という質問をしていました。

この質問にある程度回答できるかどうかが

「ボーダーライン」 でした。

従って

紙でも電子版でも良いので

新聞ぐらいは読んでないと

話にならないという事ですね。

「一生勉強

 一生青春」                                みつを

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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