「人材紹介会社のマネージャーって何をすればいいの?」
先日、ご相談にお越しになったAさんは
人材紹介会社の現役マネージャーです。
Aさん:「武谷さんのブログには
人材紹介会社のマネジメントの事が
よく書かれていますよね。」
私:「はい。
私自身がマネージャー失格者にもかかわらず
時々、偉そうに書かせていただき恐縮です。」
Aさん:「でも、自分の失敗経験があるからこそ
もっとこーすれば良かった
あーすれば良かったと
今になって思うんじゃないですか?」
私:「はい、おっしゃる通りです。
過去には戻れないのに
そんな事を考えています。」
Aさん:「私も今は
KPI管理ばかりやっていまして
メンバーからは不評ですし
自分自身も全くおもしろくないんですよ。
どうしたらいいんでしょうか?」
私:「そんなに嫌なら
プレイヤーに戻ればいいじゃないですか?」
Aさん:「そんな突き放さないでくださいよ。
マネージャーになったからには
マネージャーとしての成功体験も積みたいんです。」
私:「それはそうでしょうね。」
Aさん:「結論から伺いますが
マネージャーは何をすれば良いのでしょうか?」
私:「山本五十六の言葉にあるじゃないですか?
『やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。
話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。』
これは普通の人にできる事じゃないかもしれませんが
やはり参考になりますよね。」
Aさん:「そういう概念的な事を言われても
具体的に明日から何をしたら良いのか
ピンと来ませんよ。」
私:「そうですか?
じゃあ、Aさんはメンバーの事が好きですか?
かわいいですか?」
Aさん:「個人差はありますが
メンバーの事は好きですし
関心がありますし
成長してほしいと思っています。」
私:「素晴らしい。
その人間愛が出発点だと思います。」
Aさん:「それで、具体的に何をしたら良いのでしょうか?」
私:「はい、少し具体的に考えてみます。
①メンバー一人一人に関心を持っている事を態度で表す。挨拶、表情を見る、話しかけるなど。
②メンバー一人一人の個性に合わせた育成計画を作り、全員と話し合い、必要に応じて計画を修正する。
③自分の強み・弱み・成功体験・失敗体験などを吐露する。万能ではない事を相互理解する。
④あ互いに足りない部分を埋め合い、共に成長する。」
Aさん:「うーん、わかるけど
まだまだ概念的ですね。
もっと具体的には?」
私:「はい。
『仕事の量と質とのバランスを高める』
これを常に意識する事ではないでしょうか?」
Aさん:「もっと、具体的には?」
私:「はい。
メンバーによっては
量に強い人もいますし
質にこだわる人もいます。
それを放置せずに
今の量と質とのバランスが本当に最適なのか?
もっと改善できる道はないか?
そこを個別に納得できるまで話し合って
今後の戦略・戦術・行動計画を決める。
それを愚直に実行してみて
3か月後・半年後・1年後に効果検証する事です。
その結果が良ければ続ければいいし
悪ければ、また修正すればいいと思います。」
Aさん:「めちゃめちゃパワーがかかりますね?」
私:「当り前です。
それがマネージャーの仕事ですから。」
「生きているうち
はたらけるうち
日のくれぬうち」 みつを
合掌。