「管理職求人はないでしょうか？」

先日、旧知のＡさんから

久しぶりにお電話をいただきました。

Ａさん：「ご無沙汰しております。

　　　　　Ａですが

　　　　　覚えていらっしゃいますか？」

私：「Ａさん？

　　　久しぶりですね。

　　　Ａさんの事を忘れるわけないでしょう。」

Ａさん：「いやー、私も転職してから

　　　　　１０年経ちましたよ。」

私：「あっという間の１０年ですが

　　　色々な事があって

　　　大変だったでしょう？」

Ａさん：「そうなんですよ。

　　　　　会社が買収されて

　　　　　役員も上司も全員交代しました。」

私：「そうですよね。

　　　そんな激動の中

　　　最近はどうですか？」

Ａさん：「おかげさまで

　　　　　赤字だった事業が

　　　　　５億円以上の黒字になり

　　　　　１００名体制になりました。」

私：「それは凄い！！

　　　頑張りましたね。

　　　ところで、事業部の中での

　　　Ａさんの役割はどうなんですか？」

Ａさん：「それが相変わらず

　　　　　会議、根回し、調整の日々です。

　　　　　さすがに１０年やって

　　　　　疲れました。」

私：「よく１０年も耐えましたね。

　　　管理職の大変さを痛感されたでしょう？

　　　大丈夫ですか？」

Ａさん：「それが大丈夫じゃないから

　　　　　お電話させていただいたんです。」

私：「転職したいんですか？」

Ａさん：「はい。

　　　　　もし、管理職の求人があれば

　　　　　場を変えてチャレンジしてみたいです。」

私：「Ａさん、懲りずにまた管理職ですか？

　　　５０歳になられて

　　　そんな求人はめったにありません。

　　　完全な競合他社に横滑りで転職するのであれば

　　　可能性はありますが

　　　そんな求人があれば

　　　既に、Ａさんは直接スカウトされているはずです。」

Ａさん：「やっぱり、そうですよね？」

私：「Ａさん、時代や環境は

　　　刻々と変化しています。

　　　人材コンサルタントの人数も

　　　人材紹介市場の拡大と共に

　　　１０年前の５倍にはなっていますから

　　　どこにでもいるんですよ。

　　　当然、優秀なコンサルタントも増えていますし

　　　若くて元気のいい管理職も増えています。」

Ａさん：「想像以上の激変ですね。」

私：「Ａさん、狭い社内で

　　　会議、根回し、調整ばかりやっている内に

　　　浦島太郎になってしまったんですよ。」

Ａさん：「それであれば

　　　　　根本的に考え直さないといけませんね？」

私：「そうですね。

　　　全てリセットして

　　　早く今後の進路を考えないと

　　　管理職のままで定年を迎えられる状況ではないと思いますし

　　　管理職の求人だけを探している場合じゃないと思います。

　　　今は経営者も含めて

　　　全員プレイヤーで稼ぐという業界に

　　　変貌しているんです。」

Ａさん：「よくわかりました。

　　　　　電話して良かったです。

　　　　　しっかり考えて

　　　　　また連絡させていただきます。」

私：「はい。

　　　厳しい世界ですが

　　　身体にだけは

　　　気をつけてください。

　　　またのご連絡をお待ちしております。」

１０年なんて

あっという間ですが

世の中は想像以上に激変します。

自分は変化を察知しているのか？

自分は変化対応できているのか？

その危機管理能力が

今後の人生を助けます。

「やれなかった

　やらなかった

　どっちかな」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　みつを

合掌。