「有名人の名刺を見せびらかして何になる?」
業績が上がらない人の典型例です。
名刺コレクター:「武谷さん、見てください。
私は、A社の●●社長や
B社の●●社長の名刺も持っています。
今の会社が
私の貴重な人脈を活用したら
もっと業績が上がるのに
もったいないと思いますね。」
私:「あー、なるほど。
有名な経営者ばかりですね。
ところで実際
その貴重な人脈を活用して
ご自分の業績は上がっているんですか?」
名刺コレクター:「・・・・・。
だから相談に来たんですよ。
正直、業績は上がっていません。
しかし、それは私の人脈を活用できない
今の会社の責任です。」
私:「それはどういう事ですか?」
名刺コレクター:「今の会社は
私を短期間で異動させて
これらの会社を担当させてくれないんですよ。」
私:「会社の責任だと?
しかしそれは、立派な名刺をコレクションしならがも
貴方が業績を上げられないからではないのですか?
実際、その有名経営者の会社から
どれぐらいの業績を上げたんですか?」
名刺コレクター:「だから、今の会社が
これらの会社を担当させてくれないから
業績が上がらないんですよ。」
私:「そうですか。
でも本当のプロは
短期間でも担当すれば
業績を上げる事ができると思いますよ。
貴方が、その有名経営者と
ホンモノのリレーションを持っていれば
いつでも会えるし
電話やメール1本でつながって
短期間で業績が上がるはずです。
そうすれば
今の会社も
それらのクライアントを
貴方に任せるはずです。」
名刺コレクター:「しかし、これだけ短期間で異動させられたら
業績は上がりませんよ。」
私:「短期間だとおっしゃいますが
基本的にずっと同じセクターにいるじゃないですか?
逆に、大きな人事異動は一度もしていませんね。
短期間でも業績を出すのがプロだと思います。」
名刺コレクター:「・・・・・。」
私:「これまでも
何人もお会いましたが
有名人の名刺を見せびらかす人ほど
業績が上がっていませんでした。
名刺を持っているだけでは
人脈とは言えません。
その名刺をビジネスで
しっかり換金化できた時に
やっと人脈と言えます。
逆に、相手から連絡がある事はありますか?」
名刺コレクター:「それは、ありません。」
私:「奥さんもお子さんもいて
住宅ローンもあって
これからが大変ですから
名刺をコレクションするだけでなく
業績を上げないといけませんね。」
名刺コレクター:「そうですね。
どこのエージェントも
積極採用しているので
今より好条件の会社があるかなと思って
相談に来たのですが
やはり、甘くないですね。」
私:「はい、甘くないです。
厳しい事ばかり言って
申し訳ございません。」
名刺コレクター:「いいえ、刺さりました。」
私:「失礼な事を申し上げて
済みません。
ただ、人それぞれに
特有の個性や能力があります。
有名人に会えるのも
立派な特技です。
その長所を活かして
業績を上げる方法を確立してください。」
非常に厳しいお話ですし
お相手はご気分を害される事もありますが
知らないふりをして
無関心にやり過ごすのも
どうかと思います。
一体、この方の上司は
この方にどのように接しているのでしょうか?
もう少し踏み込んだ指導を
していただきたいと思います。
「やれなかった
やらなかった
どっちかな」 みつを
合掌。