「交渉力にも限界がある?」
当り前の話ですが
人材紹介コンサルタントの交渉力にも
限界があります。
所詮 「仲介業者」 ですから
どんな要求でも通るわけがありません。
私の場合
社長さんをはじめ
クライアントのキーパーソンと
直接やり取りしていますので
ある程度の交渉はできますが
それもケースバイケースで
限界があります。
皆さん、例えば、下記のような事を
キャンディデートの方から
「採用企業と交渉してください」 と要求されたら
いかがでしょうか?
1 年収を社内標準より100万円上げてほしい。
⇒ 一人だけ100万円上げる根拠は何でしょうか?
2 入社日を半年後にしてほしい。
⇒ 「余人をもって代えがたい」 という人材しか待ってくれない事が多いでしょう。
3 配属部署をA部長の下ではなく、B部長の下に変えてほしい。
⇒ 外部の人間が、採用企業の組織人事に口を出すのは、普通は難しいでしょう。
中には交渉できるケースもあるかもしれませんが
普通は、上記のような特別な要望を
採用企業が受け入れる事は少ないですよね。
それでも、キャンディデートが要望する場合は
ダメモトで1回は交渉してみるとしましょう。
しかし、そこで採用企業のキーパーソンに
「武谷さん、それはさすがに厳しいですね。
他の社員とのバランスもありますし
社内の給与規定もありますから
お一人だけ100万円上げる根拠がありません。
私も上げてあげたい気持ちはありますが
自分の権限にも限界がありますし
入社後頑張って業績を上げれば
ご希望の年収に届きますから
その辺の事情をご理解ください。」
このように丁寧に言われたら
「それはそうですよね。
無理な事を申し上げて
済みません。」
と、矛を収めるしかありません。
「仲介業者」 として
お見合いの 「仲人」 として
交渉にも限界があります。
「お見合い相手の顔が気に入らないから
整形手術をして
好みの顔にしてきてください。」
と言うようなものです。
無理なものは無理です。
ただ、押すだけじゃなくて
無理な時は
相手の気分を害さないように
さっと引く事も
ご縁をまとめる上で大切ですね。
「柔軟心
やわらかいあたま
やわらかいこころ
わか竹のような」 みつを
合掌。