「求人の年齢制限撤廃は現実的に可能か?」
例えば、50代の人材紹介コンサルタントを
クライアントにご紹介すると
「武谷さん、もう少し若い人を紹介してくださいよ!!」
と、社長さんや事業部長さんから言われるケースが多いです。
私:「経験者だから会ってみてくださいよ。」
社長:「本当に即戦力ですか?
クライアントも人材も
自分で持って来れる人ですか?」
私:「いやー、そこまで言われると厳しいかもしれません。」
社長:「そうでしょう?
それだったら、もっと若くて元気な人を採用しますよ。
その方が伸びしろが期待できるじゃないですか?」
私:「わかります。
ただ、それはあくまで一般論ですよね?
50代でも元気な人はいますよ。」
社長:「武谷さん、あのね、年収の35%をお支払いする以上は
あと10年程度しか働けない人では困りますよ!!
うちの会社も世代交代を図って採用しているんです。
なぜわざわざ、私と同年代の人を採用しないといけないんですか?」
私:「年齢だけで判断するんですか?」
社長:「武谷さん、わかるでしょう?
50代で本当に凄い人だったら
とっくに社長になってるか?
今でも最前線で現役バリバリのトップコンサルタントか?
どっちかでしょう。
この人は、そのどちらでもなく
ご経歴を拝見すると
30代からポジションも年収も上がってないじゃいですか?
という事は、そんなに凄い50代ではないという事です。
貴方もわかってるでしょう?」
私:「わかりました。
それじゃ、この方にはご自分で直接、御社に応募していただきますね。
その際には宜しくお願い致します。」
このように
「求人の年齢制限撤廃」
という課題をクリアするのは
現実的にはまだまだ厳しいものがありますよね。
しかし、超高齢化社会を迎え
そんな事ばかり言ってられない日が目前に迫っています。
元気な50代であれば
年収の35%は無理でも
20%ぐらいは課金できるでしょうし
政府や行政も
それを後押しするような政策を
打ち出して運用してください。
ここで、リクルート人材センター時代の
溝渕社長が好きで
よく読んで聞かせていただいた
サムエル・ウルマンの 「青春」 という詩を
引用させていただきます。
青春
サムエル・ウルマン 宇野収、作山宗久訳
青春とは人生のある期間ではなく
心の持ち方をいう。
バラの面差し、くれないの唇、しなやかな手足ではなく
たくましい意志、ゆたかな想像力、もえる情熱をさす。
青春とは人生の深い泉の清新さをいう。
青春とは臆病さを退ける勇気
やすきにつく気持ちを振り捨てる冒険心を意味する。
ときには、20歳の青年よりも60歳の人に青春がある。
年を重ねただけで人は老いない。
理想を失うとき はじめて老いる。
歳月は皮膚にしわを増すが、熱情を失えば心はしぼむ。
苦悩、恐怖、失望により気力は地にはい精神は芥(あくた)になる。
60歳であろうと16歳であろうと人の胸には
驚異にひかれる心、おさな児のような未知への探求心
人生への興味の歓喜がある。
君にも我にも見えざる駅逓が心にある。
人から神から美、希望、よろこび、勇気、力の
霊感を受ける限り君は若い。
霊感が絶え、精神が皮肉の雪におおわれ
悲嘆の氷にとざされるとき
20歳だろうと人は老いる。
頭を高く上げ希望の波をとらえるかぎり
80歳であろうと人は青春の中にいる。
「いまから
ここから」 みつを
合掌。