「何も役に立てなかったけど」
半年前にご相談いただいたAさんのお話です。
1~2社ご紹介させていただきましたが
結果としては
何もお役に立てませんでした。
そんなAさんから
先日お電話をいただきました。
Aさん:「突然お電話して済みません。
少し大丈夫ですか?」
私:「済みません。
今、バタバタしていて済みません。
少しだけなら大丈夫です。」
Aさん:「実は、私、今の会社を辞める事になりました。
そのご報告です。」
私:「それでは、転職先が決まったんですか?」
Aさん:「はい。
結局、元の業界に戻る事になりました。」
私:「えー、それは、おめでとうございます!!」
Aさん:「いやいや、前の業界を離れて長いので
通用しないのではないかと思っています。」
私:「そんな事はないでしょう?」
Aさん:「たまたまSNSで20年ぶりにつながって
昔の業界の人とつながりまして
戻る事になったんです。」
私:「それは、おめでとうございます!!
ご縁ですね。」
Aさん:「『おめでとうございます』 じゃないですよ!!
私はもっと人材業界で働きたかたのに。」
私:「その点に関しては
お役に立てず、申し訳ございませんでした。
ただ、失礼ながら
今のご年齢で転職先が見つかった事は
素晴らしい事だと思います。」
Aさん:「そうですかね。
でも、武谷さん、本当にありがとうございました。
優しい面も厳しい面も
私にとっては新鮮で
とても勉強になりました。」
私:「そうですか?
何もお役に立てなかったのに。」
Aさん:「そんな事はありません。
なかなか私の年齢になって
人から叱られる事はありませんし
それも素直に感謝しています。」
私:「大変失礼致しました。」
Aさん:「ですから、武谷さん
私は仕方なく前の業界に戻りますが
今後も一人の人間としてのお付き合いを
宜しくお願いします。」
私:「はい、ありがとうございます。
こちらこそ、今後とも宜しくお願い致します。」
何もお役に立てなかったのに
節目の時に、わざわざお電話をいただき
Aさん、誠にありがとうございます。
私の数々の失礼な言動を
何卒ご容赦ください。
「今後も一人の人間として、宜しくお願いします。」
この言葉が一番響きます。
転職されて、しばらく大変でしょうが
どうか少しでも潤いのある生活を
取り戻してください。
また、お会いしましょう。
「いまから
ここから」 みつを
合掌。