「面接数は多いのに、なぜ決まらないの?」
先週のブログで書かせていただいた
「マネージャーの役割とは?」
の続編です。
先週はそもそも
「紹介件数が少ない」
という課題を抱えたメンバーに対するマネジメント例を書きました。
今日は
「面接件数は多いのに決まらない」
という課題を抱えたメンバーに対するマネジメント例を書きます。
2009年7月1日のブログにも
同じようなテーマで書かせていただいておりましたので
一部引用させていただきます。
「今月の面接件数は○○件でした。
私なりに頑張りました!!」
従って、過去の確率から割り出すと
1カ月後の成約件数は○件でしょう?」
昔は、このような 「確率論マネジメント」 でも通用しましたが
今はほとんど意味が無いです。
競争環境やお客様の目が厳しくなり
「確率論マネジメント」 は通用しなくなりました。
最近、クライアントは迷ったら採用しないでしょう?
中途半端な面接を設定しても
年収の35%もエージェントに支払うわけですから
なかなか成約につながらないでしょう?
ではどうするか?
「決まる求人を独自に開拓する」
「決まる人材を独自で見つける」
このように自力でエクスクルーシブ案件の獲得とか
リファーラル決定ができれば、一番いいです。
しかし、それは簡単ではありません。
従って、特別なノウハウを持っていない普通の人材紹介会社は
「確率論マネジメント」 から決別する時です。
今は、面接の中身や面接前後の感触による
「面接品質マネジメント」
に切り替えなければいけないのです。
下表のように、面接品質には、9通りあります。
クライアント
登 ○ △ ×
録 △ △ ×
者 × × ×
お見合いと同じですから
どちらかが 「×」 であれば、結婚は成立しません。
逆に、クライアントもキャンディデートも
相思相愛の 「○&○」 は放っておいても結婚に至ります。
従って、問題は
「○&△」、「△&○」、「△&△」 をどうるするかです。
今は、クライアント側が 「△」 で迷った場合は
これを 「○」 に変えるのは難しいですよね。
「合格ラインには到達していないかもしれませんが、採用してください」
と、クライアントにお願いしても難しいでしょう。
ですから、私なら
クライアント側が 「△」 の場合は
望みが薄いので、あまりパワーをかけません。
従って、残るは
クライアントが 「○」 だけど
キャンディデートが 「△」 のケースです。
ここから各論に入るわけですが
「なぜ、キャンディデートは 『△』 なのでしょうか?」
この理由を知る努力をします。
と言うか
「面接前に何がネックになりそうか?」
面談の時から想像できますよね?
更に、面接後は
「何か気になる事はありませんか?」
「少しでも懸念されている事はありませんか?」
など、柔らかい質問で本音を語っていただきます。
そうすると 「△」 の状態=迷っている原因、がわかりますね。
・仕事内容?
・ポジション?
・年収?
・相性?
・他社が第一志望?
・家族の反対?
・優柔不断で意思決定できない?
・今の会社に未練がある?
何かネックになっている事がわかります。
そして、ネックがわかったら
それをどのように解消するかをメンバーと一緒に考えて
打てる手は全て打つ事です。
そのプロセスをメンバーと共有する事が大切です。
もちろん、努力しても解決不可能な問題もあります。
その場合は仕方ないので
気分転換してあきらめましょう。
ただ、前向きに変えられる可能性ある案件は
具体的な解決策をメンバーに考えさせ、話し合い
迅速にアクションを起こすのが
マネージャーの仕事ですね。
もう 「確率論マネジメント」 では駄目だから
「1件1件の面接品質マネジメント」
に入り込まないと
マネージャーの存在価値は無いです。
結局、「○&○」 と 「○&△」 の面接が
今現在何件進捗しているのか?
現場のマネージャーの予測として何件成約しそうなのか?
最大何件? 実感値で何件? 最悪何件?
アナログな要素も入りますが
これが現在のマネージャーとしての業績予測になります。
これを最大値に近づけるべく、具体的な最善手を打っているか?
いつも予測値(ヨミ)と結果が大きくずれるアホマネージャーは
スキル不足なのか?
メンバーとのコミュニケーション不足なのか?
必ず原因があります。
そして、そんなアホマネージャーが抱える課題(原因)に手を打つのが
部長以上の仕事ですね。
以上、釈迦に説法ですが
「脱確率論マネジメント=面接品質マネジメント」
の話でした。
さあ、今年も残り3か月です。
頑張りましょう!!
「いまから ここから」 みつを
合掌。