「小規模紹介会社はコンサルタンントの給与をケチるな」
昨日のブログでも少し書きましたが
結論から申し上げますと
「小規模の人材紹介会社がコンサルタンントの給与をケチると
コンサルタントにとって、あまり良い事がないから
優秀な社員から辞めてしまいますよ」
という事です。
・知名度が低い。
・資金力がない。
・従って、人材の集客力が弱い。
・その上、給与も安い。
そんな小規模紹介会社が
コンサルタンントの給与をケチったら
何がモチベーションリソースになりますかね?
「オープンでフラットな社風で働きやすい」
という風土は大切だと思いますが
それだけで、売れるコンサルタントを引き留めるのは
非常に難しいと思います。
ここで、ご提案します。
そういうケチな会社は
早く新卒採用に踏み切った方がいいです。
同業他社の内情をあまり知らない
新卒を純粋培養して
「一緒に頂上を目指そうぜ!!」
と言って
心底かわいがって育ててください。
ベンチャーの人材紹介会社でも
賢い経営者はやっていますよね。
ただ、それだけだと3~5年ぐらいもてば
良い方でしょう。
今は、SNSや就活友達、同業者交流会など
他社の情報を入手する手段はいくらでもあります。
「うちの会社は雰囲気は悪くないけど
なーんか、俺の給料は安いよな」
と、すぐに気がつきます。
まだ、20代前半であればいいですが
20代後半から30代になると
結婚とか家庭・出産、マイホーム購入とか
意識し始める人が多いですよね。
そうすると
「社風が良い」
だけでは、もたなくなります。
社長は勝手に自分の夢を見ていればOKですが
社員はそうはいかないです。
「でも、うちの会社にいるとスキルアップするよ」
と言っても
スキルアップすればするほど
好条件の同業他社に転職しやすくなります。
年収が簡単に1.5倍になったりします。
だから、人材紹介業は経営者だけが儲けるためにやってはダメです。
本当のブレークスルーはしません。
優秀なコンサルタントには
株を分け与えて共同経営者にするとか
社長の年収より高い給与を払うとか
そういう事を当り前にやらないといけません。
逆に
「なぜ、コンサルタントにもっと還元できないのか?」
という理由を見てくると
大半の場合
規模拡大を焦って
短期間に数多くの社員を採用しすぎている会社がほとんどです。
その結果、 「三分の二」 ぐらいが赤字社員になります。
そうなると、資金繰りが厳しくなって
益々活躍しているコンサルタントに
適正な給与を払えなくなり
優秀なコンサルタントから辞めて行ってしまいます。
人材紹介会社の経営なんて
最も単純でわかりやすいですから
なんでこんな簡単な事がわからないのか不思議で仕方ないです。
無理に大きくしてはいかんのです。
自社本来の得意領域に絞って
その市場を深く耕して軌道に乗ったら
隣の領域にも少しずつ広げて行く。
そして、コンサルタントを大切に処遇すれば
5年・10年はかかっても
ちゃんと大きくなって利益も出るのに
焦り過ぎて自滅してしまうのは
「バカじゃなかろうか?」 と思います。
原因は 「経営者のエゴ」 に尽きます。
この仕事は、今更、新しい工夫とか、やり方とか、そんなものはないんです。
何かあるだろうと勝手に思うのが
経営者の勝手な空理空想・自己満足・経営ゲームなんです。
現場の社員は
そんなものに人生をかけるわけには行かないんです。
大手は、AIとかビッグデータとかを使って
デジタル化・システム化を進め
できるだけ人の工数をかけないで大量に決める方向ですね。
「いかに、大量採用企業のニーズに応えるか?」
「いかに、ボリュームゾーンの転職者のニーズに応えるか?」
「そこに属人的でアナログな顧客満足の話は持ち込まない」
「そういう仕事は中小紹介会社に任せればいい」
という方針は
好きか嫌いかは別として
理屈はわかります。
私もリクルート時代は、効率化とかシステム化を考えていました。
ところが、中小人材紹介会社までも
大手と同じような事を言ったり
何でもかんでもシステム化の方向に進むと
それこそ
「貴社の存在意義は何なの?」
という話になります。
結果として
大手に不満なのでお付き合いいただいてきた
お客様にも見放されてしまいます。
流行り廃りに流されて
自分の信念を持たない人は
いつまでも、アイデンティティーを確立できません。
意識して
「反対側から物事を考えてみる」 とか
「目の前のお客さんが求めるサービスをしっかり聞いてみる」 とか
そういう足元を固めないと
フワフワしてばかりで
いつまでも自分の人生を全うできないと思います。
そして行きつくのが 「お金」 だけでは
あまりにむなしいですね。
「自分が自分にならないで
だれが自分になる」 みつを
合掌。