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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「マネージャーが先頭に立って斬り込め!!」

「マネージャーが先頭に立って斬り込め!!」

先日、人材紹介会社のマネージャーAさんから、下記のようなお話を伺い

その後、大変な事になりました。

Aさん:「最近の若者を指導していると
     難しいなー、と感じる点があるんです。」

私:「へー、どんな点ですか?」

Aさん:「人は誰でも自分で設定したリミッターがあるんですよね。
     それを超えようとするかどうかで
     人の成長度が大きく変わると思うんです。」

私:「あー、何となくわかります。
   成長意欲とか自己変革意欲みたいなものでしょうかね?」

Aさん:「簡単に言えば、そういう事かもしれません。
     例えば、私はメンバーに残業や休日出勤を強いる事はありません。
     KPIの数値だけで、理不尽に詰めたりもしません。
     でも、求めているハードルは決して低くないんです。
     それをわかってくれて
     今の自分に足りない部分を何とか超えようとする人と
     簡単に折れる人がいます。
     ただ、折れる人も頑張ってないわけじゃないんです。
     そういう人は多分、自分で設定したリミッターを
     超えようとしないんですね。」

私:「あー、なるほど。
   これまでの人生で
   そこまで高いハードルを超えなければならない経験が
   なかったからかもしれませんね。」

Aさん:「それほど苦労せずに育った人には
     その傾向が見受けられます。
     できる範囲でホドホドに頑張る、という感じでしょうか?
     もちろん全否定するつもりはないですし
     そういう人も含めてマネジメントしていくのが
     私の役割だと思っていますが。」

私:「そうですね。
   精神的にも肉体的にも強い人ばかりではないですからね。
   強い人しかダメだと切り捨ててしまったら
   組織は成り立たないし
   極端に言えば、マネージャーなんて必要ないですからね。」

Aさん:「おっしゃる通りです。
     ただ、正直なところ
     若い内に自分の限界を超える経験はしてほしい
     というのが私の気持ちです。
     それを経験するかしないかで
     将来が大きく違ってくる気がするんです。
     だから、部下の人たちのモチベーションを
     そこまで持っていくにはどうしたらいいかを
     日々試行錯誤しています。」

私:「そうですか?
  Aさんね、今からはっきり言うけどいいですか?
  貴方自身が自分の限界を超えようとする姿を
  今、メンバーに見せてますか?」

Aさん:「え!! どういう意味ですか?
     そんな事を言われても
     自分ではギリギリ一杯頑張ってますよ。」

私:「わかりますが、それこそホドホドじゃないんですか?

   若い人はダメだとか、私はもう中年だとか
   そういう話じゃないんですよ。
   私はね、そんな世代論は大嫌いです。
   戦場で、マネージャーである貴方自身が
   真っ先に敵陣に突っ込んでるか?って聞いてるんです。」
   貴方だけじゃない。
   他のマネージャーや部長、そして社長が先頭に立って
   真っ先に敵陣に突っ込んでるか?
   敵の大将の首を自分で獲りに行ってるか?

   って聞いてるんですよ!!」

     
Aさん:「そこまで言われると全然できていません。」

私:「だったら、若いメンバーの弱さを愚痴るのではなく
   自分自身の弱さを反省して
   本当に戦場で死んでみてください。
   その姿を見たら、尻込みして辞めるメンバーもいるだろうけど
   目から鱗が落ちて、本気を出して戦うメンバーも出て来るよ。
   昔の武勇伝や営業戦略やKPIばかり語る管理職が多いけど
   『今の自分の背中を見てついてこい!!』
   とメンバー伝えられない上司こそが不必要な存在なんです。
   人件費ばかり高くて迷惑です。」

最後は、無茶苦茶な説教になってしまいましたが

後日、Aさんには謝罪しました。

Aさん:「私こそ、数十年ぶりに目から鱗でした。
     私自身が、メンバーから見て
     『Aさんのようになりたい!!』
     と思われるように頑張ります。」

との事でした。

一対一の真剣勝負で

斬り合いもできない上司に説得力があるわけがないんです。

幸運にも私は、栢野克己さんと言う先輩に出会い

1日営業同行していただいただけで

それこそ 「目から鱗」 で

自分の甘さと無能さを思い知らされましたし

その後、無駄な文句を言わず、仕事をするようになりました。

その夜、栢野さんに営業同行していただいた日の一部始終を

興奮しながら前妻に話しましたら

「男の仕事だね。凄い人に出会えて良かったね。」

と言ってくれた事を、昨日の事のように思い出します。

あの日が無かったら

今、私はこの仕事をしていないと思います。

他にも 「一生、この人は越えられないな」 

と思う複数の上司に恵まれ

まさに人生が変わりました。

できれば、人の上に立つ皆さんには

「越えられないかもしれないけど

 いつか、この人のようになりたい!!」

と思われるようなリーダーやマネージャーに

自分自身がなっていただきたいと思います。

私は、他人を指導するような器ではない事がわかったので

今でも一人でプレイヤーをやっているだけです。

「おかげさん」                                  みつを

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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