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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「イジメの苦労を経験した先に?」

「イジメの苦労を経験した先に?」

以前、キャンディデートだったAさんのお話です。

Aさん:「父親が転勤族だったので

     幼少時代は転居・転校を繰り返していました。

     それをきっかけに転校先の学校でイジメにあってしまい

     クラスメイトと率直に話せなくなりました。

     これは黙っていた方がいいんだなと思いまして

     自己開示できなくなった苦しい時代がありました。」

私:「それは苦しかったでしょう。

   その苦しみから解放されるのに

   どれぐらいの時間を要しましたか?」

Aさん:「うーん、普通に他人と会話できるようになったのは

     つい4~5年前でしょうか?」

私:「え!! それでは社会人になってからですね?」

Aさん:「はい。

     社会人になってからも

     最初の数年は苦しみました。」

私:「それをどのように克服したんですか?」

Aさん:「うーん、なんか他人と仲良くなれる人ってどんな人かな?

     と思い出してみた時に

     『あー、自分の事を先に相手にわかってもらってる人だ!!』

     と気づいたんです。

     それと同時に

     『自分は心を閉ざしたままで、全く逆の人間だな』 

     と思いました。」

私:「いやー、それは自己防衛のために止む無くしてきた事であって

   Aさんのせいではないじゃないですか?」

Aさん:「それはそうかもしれませんが

     ずっとこのまま同じ場所にいても

     『自分は一生変われないな』

     と思ったんです。」

私:「それが理由で、あえて最も苦手な営業職を選んだ?」

Aさん:「はい、そうです。」

私:「苦しかったでしょうね。」

Aさん:「はい、最初の数年間はそうでした。」

私:「それなのに、よく転職もせずに

   これまで続けられましたね?」

Aさん:「上司や年輩社員の方々など

     色々な人にかわいがっていただいて

     少しずつ自分の事も話せるようになりました。」

私:「それでも大変だったでしょうし

   勇気が必要だったでしょう?」

Aさん:「はい。

     でも、ここで逃げてしまったら終わりだと思って

     何とか続けてきました。」

私:「立派ですね。

   よく踏みとどまりましたね。

   そして、営業職としても、ちゃんと結果を出しましたね。」

Aさん:「いえ、まだまだこれからです。」

私:「うん、これからと言うのに、なぜ人材紹介業志望なんですか?」

Aさん:「はい、確かにこれからなのですが

     残念ながら構造的な斜陽産業の会社です。

     価格競争や既得権で、発注先が決まってしまう業界です。

     早朝から終電まで働いても、同年代より100万円以上低い年収です。

     そろそろ結婚も考える年齢になりました。」

私:「志望理由は、それだけですか?」

Aさん:「いえ、それだけではありません。

     私と同じような苦しい企業で働いたり

     私と同じような苦しい体験をした人が

     世の中に大勢いるのではないかと思います。」

私:「そんな社会に貢献したいと?」

Aさん:「私のような人間にできる事はないかもしれませんが

     少しは気持ちがわかるかなと思っています。」

私:「私には、貴方の深い苦しみはわかりません。

   ただ、貴方を必要としている人たちは

   大勢いらっしゃると思います。

微力ですが、 全力で応援させていただきます。」

「なみだで洗われたまなこは

 きよらかでふかい」                                 みつを

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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