「人材コンサルタント難民?」
先日、人材紹介会社のマネージャーAさんとお会いして
自社のコンサルタント採用に関するお話をお伺いしました。
Aさん:「最近、人材紹介経験者採用に力を入れていまして
少しご年齢の高い方とも面接しているのですが
やはり経験者の場合は専門性が大事だと痛感しています。」
私:「ほー、経験者採用とは、この環境下で時代に逆行しているような気がしますが
専門性とは特定の業界や職種に関する知見という意味ですか?」
Aさん:「はい。
小規模の人材紹介会社では、時々あると思うのですが
業界や職種などの専門分野に関係なく
何でも好きにやってください
というやり方をしている会社がありますよね?
そのような会社で何となく数年やってきたような
人材コンサルタント経験者が時々いらっしゃいます。
それなりに営業力もあって
組織体制が整備されてない中でやってきて
なかなかタフではあるのです。
しかし、うちの会社のどのチームで活躍していただくのか?
と考えますと、どこのチームに入っていただいたらいいのか
大変悩ましいんですよね。」
私:「なるほど、そうですか。
小規模な会社ほど専門特化しないといけないのに。
経験者ではあっても
御社に入ってチームを引っ張れるほどの
スペシャリティーがないわけですね?」
Aさん:「そうなんです。
そういう方に強い分野を伺っても
ご自身でもよくわかってないんです。
『何でもどこでもできる』 とおっしゃるのですが
うちのようにある程度の規模になると
そう簡単ではないと思っています。
各分野に既にスペシャリストがいて
応募者より若い社員だったりしますのでね。」
私:「専門性の高さで勝負するブティック型人材紹介会社が増えましたから
得意分野がないと戦うのが難しいですね。」
Aさん:「おっしゃる通りです。
30代前半ぐらいまでの若い人であれば
一から教育して時間がかかっても仕方がないと覚悟しています。
しかし、40代以上の経験者となると
そうもいかない所が難しいですね。
昔は今ほどでもなかったと思うのですが
クライアントからの要求も厳しくなってますしね。」
私:「言い方に問題がありますが
専門性に乏しい方は
コンサルタント難民になってしまいますね。
人材紹介会社が増えて
競争が激しくなると当然そうなりますね。
今後は、より専門性の高いコンサルタントを欲しがる会社が増えるでしょう。」
既に10年以上前から
専門性の高いブティック型人材紹介会社が増えました。
大手人材紹介会社も業界や職種ごとに組織編成し
専門性を高める動きをしている会社ばかりです。
昔は 「スーパー営業マン」 的なコンサルタントが
マルチに様々な業界や職種を担当するケースもありました。
しかし、10年・15年以上前から
専門性を武器とする人材紹介コンサルタントが当り前の存在になっています。
わかりやすく申し上げますと
「ベンチャー企業の経営幹部紹介と言えば、森本千賀子さん」
「コンサルティング業界と言えば、荒木田さん」
みたいな話です。
人材紹介の仕事に限らず
今後は益々プロフェッショナルな仕事が求められる社会になります。
皆さん、ご存知ように
プロフェッショナルになるためには
一定以上の時間と経験が必要です。
また、一つの専門性(強み)を身に着ければ
そこから横にも縦にも強み領域を拡大する事が可能です。
この事は、長年やっているコンサルタントであれば
すぐにわかりますよね?
そのような将来の展開性を考えた上で
自分のキャリアプランを考えてみる事が大切ですね。
「いちずに一本道
いちずに一ッ事」 みつを
合掌。