「学生さんと50代未経験の方からのご相談」
極端ですが
現在、就活をされている学生さんと
50代未経験の社会人の方から
お電話でご相談いただきました。
もちろん、お二人とも、人材紹介業を志望されています。
共通点は、お二人とも未経験である事です。
違う点は、ご年齢が20代と50代という事です。
今日は、学生さんの話を書きます。
未経験の場合、普通は若い方が圧倒的に有利ですよね。
ただ、この学生さんは、既に1社内定されていますが
多くの人材紹介会社の選考において
不合格になってしまい悩んでいます。
学生:「本当に、この1社で決めていいんですかね?
他にもっと良い会社はないですかね?
あれば是非紹介してください。」
私:「良いとか悪いとかではなく
そもそも、なぜ人材紹介業志望なんですか?」
学生:「人の転職に関わって、役に立ちたいですかね?」
私:「他には?」
学生:「何となく伸びていて、実力主義で若い人が多い業界だからかな?」
私:「そうだよね。
私が学生の時は、その程度の動機でも合格できたけど
今はそれだけじゃ、しんどいよね。」
学生:「そうですよね。
だからですかね?
たくさん応募しましたが、たくさん不合格になりました。」
私:「ところで、内定した会社はどこ?」
学生:「A社です。」
私:「うん、なるほど。
A社さんね、いいかもしれないよ。」
学生:「どうしてですか?」
私:「だって内定するっていう事は
A社さんは、貴方のような人を必要としているからだよ。
ごちゃごちゃ考えずに
まずは言った事をちゃんとやってくれる人が欲しいんだよ。」
学生:「そうなんですかね?」
私:「だって、未経験の若造のくせに最初から
『なぜ、私がこの仕事をやらないといけないんですか?』
とか言ってくる学生って
企業側から見ると面倒くさいよね?
そんな面倒くさい学生ばかり採用して
質問とか文句ばかり言われる割に
ちゃんと働いてくれなかったら
学生なんか採用する意味が無いと
考えているから内定したんじゃない?」
学生:「あー、最初はとにかく働けという事ですかね?」
私:「最初も最後も無いよ。
社会人は、とにかく働いて、会社に利益をもたらして
採用してくれて給料も払ってくれる会社に恩返ししないとね。」
学生:「そりゃそうですよね。」
私:「A社さんは、そういう貴方の面倒くさくない
純粋な所を評価したんじゃないかな?」
学生:「へー、そうだったら嬉しいですね。」
私:「聞いてみたらいいじゃない?
『なぜ、私に内定を出してくれたんですか?』 って。」
学生:「そうですね?
ちょっと聞きにくいですけど。」
私:「なんで?
そんな事も聞けないでどうする?
入社したら、厳しい仕事が始まるよ。
疑問に思ったら
お客さんに何でも聞かないとダメだよ。
人材紹介コンサルタントの仕事はね
企業に代わって、人材から話を聞く。
人材に代わって、企業から話を聞く。
聞く事がこの仕事だよ。
代わりに聞いて、ちゃんと相手に伝える事だよ。」
学生:「何となくわかったような
わかってないような感じですが
とにかくやってみます!!」
私:「最初は、みんな、そうだよ。
ある意味、何も考えずに3年とか5年とか
突っ走ってみたら
その経験は絶対無駄にならないよ。
何かあった時に、必ず他でも通用するよ。
応援してるよ。」
学生:「そうですか?
なんか少し凹んでたんですが
元気になりました。
ありがとうございます。」
考える事は大事ですが
考えすぎて
行動しなければ何にもなりません。
乱暴に言うと
特に若い時には
人間は 「まず考える人」 と
「考えるより行動する人」 とに分けられる気がします。
できれば、 「考えながら行動できる人」 であれば最高です。
体育会系の学生が好まれる理由も、そこにあります。
どっちが良い・悪いという話ではありませんが
少なくとも、多くの企業が若い人を採用する理由は
そこにあります。
最初の5年はバカみたいに動き回り
壁にぶち当たったら
そこから考え始めても遅くないです。
私など 「考えない人間」 「考える力も無い人間」 の代表です。
「考えてばかりいると
日がくれちゃうよ」 みつを
合掌。