「自分の性格を考えながら転職活動しましょう」
時々とても心配になるキャンディデートがいらっしゃいます。
どちらかと言えば
「素直でおっとりした性格」 の方だとしましょう。
例えば、そのような性格の方が
「早く仕事で成果を出したい!!」 と焦るあまり
スタートアップのベンチャー企業に応募しているようなケースです。
このような会社は、非常に忙しいのはもちろんですが
その時の状況次第で機敏に方針を変えたり
組織や仕事の役割分担が変わったりと
短期間に目まぐるしく色々な事が変化しますよね。
ベンチャー企業は、独自のアイディアや変化対応スピードで
大企業相手に勝負しなければいけませんので
当然ですよね。
従って、タイプ的には
「スピード感があって、変化を楽しめる人材」
が適合しやすいですよね。
逆に、タイプ的には
「ある程度安定した組織で、じっくり仕事に取り組みたい。
急激な変化に対しては、ストレスを感じてしまう。」
というような 「おっとりタイプ」 の人には適合しませんよね。
このように、自分の性格に合わない方向に進もうとしているケースでは
私からご本人に質問をさせていただきます。
私:「自分の性格って、どういう風に思ってますか?」
本人:「うーん、どうでしょうか?」
私:「なぜ、スタートアップベンチャーばかりを選んで応募しているんですか?」
本人:「うーん、早く成果を出して、自分のキャリアをつくりたいからです。」
私:「方針とか組織や仕事の役割分担などが
短期間で変わっても平気ですか?
そういうのが好きですか?」
本人:「うーん、いやー、好きではないですね。」
私:「私もそうですが、特に日本人って
そういう目まぐるしい変化を嫌がる人が多いと思うんですが?」
本人:「はい、私もストレスを感じると思います。」
私:「そうですか?
そういう性格なのにスタートアップベンチャーのような
変化の多い会社に応募しているんですね?」
本人:「スタートアップベンチャーって、そうなんですか?」
私:「それは歴史や実績のある企業に比べたら
スピーディーで変化が多いと思いますよ。
ノロノロしていて変化対応もできないようなベンチャーが
立ち上がるわけないですからね。」
本人:「そう言われれば、そうなんでしょうね。」
私:「今、こうして話していても感じるんですが
とても真っすぐで、おっとりした安心感のある性格ですよね?
周囲の方からも、そんな風に言われませんか?」
本人:「はい、確かにそうですね。」
私:「そうだとすると、今、応募されている
スタートアップベンチャーというのは
ちょっと合わない気がするんですけどね。」
本人:「うーん、確かにそうですね。」
私:「今更、大手企業に入るのは難しいですし
旧態依然とした会社で
何年も 『ぞうきんがけ』 をやってください
と言うつもりはないです。
ただ、焦らずにもう少し考えてもいいかなと思いますよ。」
本人:「そうですね。
ちょっと焦っていたかもしれませんね。
今後の方向性に関して、もう一度考えてみます。」
私:「そうですね。
まだまだ若いし、これからですよ。
焦らずに良い選択をしましょう。」
人生の岐路で
焦るがあまり
自分に合わない選択をしてしまうと
自分だけでなく
周囲の大切な人も不幸にしてしまう可能性があります。
転職活動は、自分を見直す良い機会です。
じっくり腰を落として、自分に合う選択をしましょう。
「いまから
ここから」 みつを
合掌。